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ビデオカセッティ・ロックは、タカトクトイス（当時の社名はタカトク）が1977年10月に販売した家庭用ゲーム機。本体価格9,800円。 日本初のカセット交換式ゲーム機である。 == 概要 == 1977年にパドル式コントローラーを搭載した本体に『ボール6ゲーム』のカセットと光線銃が付属した「サービスセット」が13800円で試験販売され、1978年にはジョイスティック式コントローラーを搭載した本体に『ボール8ゲーム』のカセットが付属した「基本セット」が17,600円で発売された。なお「サービスセット」に付属していた光線銃は、タカトクが1977年（ビデオカセッティ・ロックより以前）に発売したソフト内蔵式ゲーム機である「T.U.G」のものを流用している。 タカトクはファブレスメーカーであったため、実際の製造は他社が行った。「サービスセット」の外箱には「発売元タカトク」とだけ記載されているが、「基本セット」には「発売元タカトク 販売元ジーエル 製造元ティルド」と記載されており、ジーエルはタカトクとティルドの合弁会社であった模様。 ビデオカセッティ・ロック基本セットの発売とほぼ同時期にはタカトクのライバルであった玩具メーカーのバンダイも、同社が展開していたゲーム内蔵式テレビゲームTV JACKシリーズで初のカセット交換式を採用した「TV JACK アドオン5000」を発売している。ただし当時の日本製ゲーム機の回路は全てLSIで構成されており、本体にCPUを採用していた同時期のアメリカのゲーム機であるフェアチャイルド・チャンネルFやAtari VCSなどと比較すると非常に原始的なシステムであった。 ビデオカセッティ・ロックの本体は入出力機能しか持たなかったため、本体にCPUを採用した同時期の海外製ゲーム機よりも安価に製造できた。一方カートリッジにはバンダイやエポック社を筆頭とする日本の多くの玩具会社のソフトウェア内蔵式ゲーム機でも採用されていたLSIチップと同じもの（ゼネラル・インスツルメンツ社のAY-3-8600-1など）がそのまま収められており、対応ソフトウェアがわずかに6本と言うこともあって他社のソフトウェア内蔵式ゲーム機と比較しても価格や技術的にそれほど明確な利点は無かった。技術が枯れた「ポンテニス」用LSIはともかく、レーシングゲーム用LSIはまだ価格が高かったため、「カーレース」のカートリッジは「基本セット」よりも高い23,000円もした。ライバル機となるTV JACK アドオン5000もハードウェア構成はビデオカセッティ・ロックとほぼ同じであり、価格や性能の面もあって共にゲーム機としてはそれほど成功していない。1978年に発売された日本初のCPUを採用したゲーム機である東芝・ビジコンも価格や性能や販路の問題があって成功しておらず、日本におけるゲーム機の本格的な普及は1981年発売のエポック社・カセットビジョンの登場を待たねばならない。 かつてはバンダイやエポック社と並ぶ大手玩具メーカーとして日本のテレビゲーム黎明期に多くの製品を出したタカトクは1984年に倒産しており、本製品の詳細は不明である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア（Wikipedia）』 ■ウィキペディアで「ビデオカセッティ・ロック」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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