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デジタルカネゴン ( リダイレクト:カネゴン#『ウルトラマンゼアス』に登場したデジタルカネゴン ) : ウィキペディア日本語版
カネゴン

カネゴンとは、1966年(昭和41年)に放映された、円谷特技プロダクション制作の特撮テレビ番組ウルトラQ』を始めとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の怪獣。別名「コイン怪獣」。お札や硬貨を主食としており、常に食べ続けていないと死んでしまう。
== カネゴン ==

=== 『ウルトラQ』に登場するカネゴン ===
ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」に登場。
*身長:2メートル
*体重:200キログラム
金の亡者〔当時の怪獣研究の第一人者である大伴昌司著の秋田書店刊『カラー版 怪獣ウルトラ図鑑』や小学館刊の『ウルトラ怪獣大図鑑』によれば、小学6年生の加根田金男(金男を演じた辻沢敏は撮影当時小学6年生)は、お使いをはじめ、どんな楽な仕事でも駄賃をもらわないと絶対に言うことを聞かなかった。また、貯金箱に貯めた金を深夜に数えては笑うほどのがめつい少年と説明されている。〕である小学高学年で「ガキ大将」の少年・加根田金男が、偶然見つけた30円位の硬貨の音がする不思議なに引き込まれ、数時間かけて変身〔金男が繭に吸いこまれてからここまで映像と音楽とコインの効果音で抽象化されており、不気味な旋律をくりかえすBGMとドライアイス状の煙は恐怖と興奮に包まれた金男の心理状態を表現し、モビールとその弾ける様子は金男からカネゴンに変異する様子を、そしてコインが鳴り響く効果音は身体が変異する金男の苦痛のうなり声(あまりの変身の苦痛のために金男は自分がカネゴンに変身したことを覚えておらず、翌朝に両親が変身した自分に驚く様子を見て初めて自覚する)をそれぞれ表現し、またカネゴンが金男に戻るシーンでのカネゴンと金男のそれぞれの肉体が分離するような演出は、金男が金の亡者から普通の金好きの少年になったことを暗示している。これらの演出は中川晴之助監督が山田正弘の脚本を読んで考案したものであり、これらの演出をまとめた特撮絵コンテが現存している。〕した怪獣。カネゴンとは、金男が繭を拾った日の晩に、金男の両親が金男に忠告した際に、「人の落としたお金を黙って拾ったりするとなる怪物」として話す空想上の存在である。両親はこのままではカネゴンになると忠告するも、金男は「そいつは頼りになりそうな動物」と笑って応えない様子だったが、この直後、金男は本当にカネゴンに変身を始めてしまったのである。恐怖と興奮の頂点の中で一晩かけて変身し、翌朝、夜明けと共に誕生したカネゴンは驚いた両親を背に家を飛び出して、友人達を巻き込む騒動を起こしていく。
外見は、がま口妊婦からデザインされた奇妙な容姿。頭部は一見カエルアンコウのようで、口はファスナーが付いたがま口で大きな舌があり、その下にはそばかす状の黒い粒々模様がある。頭にあるとげは相手に馬鹿にされないように強く見せるもので、目は細長く飛び出ていて、垂れてぎらついた目玉からは悲しい時とうれしい時は涙がこぼれ落ち、怒ると煙を噴出する。10キロメートル先まで見え、額の大きい金はさらによく見える。胸にはレジスターが付いていて、その中身はコイン鑑定臓でコインの本物と偽物を見分けることができ、臓の鑑定液で見分けた後、本物のコインから金属エネルギーを吸い取る。それと同時に鑑定神経の作用でレジスターを動かし、食べた本物のコインの量によりレジスターの数値が上がり、カネゴンの活動エネルギーに変換される。偽物のコインは選り分けられたのち、鑑定臓のそばにある分解臓ではねられながら分解される。食べた本物のコインは腹部のコイン袋に貯蔵され、10円硬貨ならば1千万枚貯める事ができる〔カネゴンの1日食べる必要な金額である3,510円を10円硬貨351枚として計算すると約78年間分の量に値する。〕〔コイン袋に貯蔵されたコインは金属エネルギーが吸い取られているのでボロボロなって価値が無いが、カネゴンが人間に戻る時のロケットの燃料になるとされている。〕。足の甲には2つのボンボンがあり、地面を踏む度に光りだす。全身はでできた鎧をまとったような姿形(火星人と形容される)で、太く短い尻尾の先端は尖っている。性格は少年の時とうって変わって気が弱く、変身前はガキ大将として子供達のリーダーに君臨していたが、変身後は子供たちのグループの中で一番の下っ端にされる。
主食は硬貨とお札。1日に必要な額は3,510円(当時)。胸のレジスターのカウンターに体内の金額が表示され、それがゼロになると死亡するので、金を食べ続けるが、カネゴンに与えて金がなくなった友人たち(彼らもかなり金に意地汚い)に売られそうになって逃げ出し、ついに銀行の金を食らうに至る。騒動の末に、祈祷師から、子供達の天敵である工事現場監督(ヒゲオヤジ)を逆立ちさせると元の人間に戻れるというかなり無茶な予言を受け、実行したところ、カネゴンは尻から火を噴きロケット化して飛び去って行き、上空からパラシュートと共に元の姿に戻った金男が降りて来る〔この場面の音楽は15話のメインミュージックが使用されているが、オリジナル脚本のこのシーンのイメージに会わせた未使用曲が作曲され、ピアノバイオリンが変身シーンの曲とは正反対に優しくゆったりとした感じながらも、星がゆっくりと降ってくる様な不思議なイメージを表現している曲である。〕。しかし、喜んだ金男が帰宅すると、カネゴンが数時間前に銀行で喰い残した小銭を拾った金男の両親が、2人ともカネゴンと化していた。カネゴン達に逃げられた両親が家に戻った直後、小銭を黙ってネコババした影響で変身してしまったのである。照れ笑い合う二匹のカネゴンを見た金男は呆れと共に目の前が真っ暗になり、たくさんのカネゴンが描かれたイラストが出て終わる。
*スーツアクター:中村晴吉〔劇中、カネゴンの口の中から彼の顔が見えるシーンがあり、ブルドーザーから落とされるシーンで、被り物の頭が取れるシーンがある。〕
*演(加根田金男):辻沢敏、声:麻生みつ子
* デザインは成田亨、造形者は高山良策。胴体は妊婦がモデル。
* 本作は極めて寓話性が強く、また演出も前衛劇の手法が取り入れられており、裏を読み解こうとすると奥が深い(脚注2を参照)。
*朝、目覚めた時に巨大な虫に変身してしまった主人公を描いたフランツ・カフカの『変身』や安部公房の『赤い繭』を彷彿とさせ、監督の中川晴之助が拝金主義や執着を批判しながらユーモアを交えて描き出した。
*『ウルトラQ』全話中で唯一、万城目たちはこの話に登場しない。
*満田かずほ監督によると、等身大のカネゴンが都会の人混みの中を歩くシーン(完全ゲリラ撮影だった)が面白いということで、同年(1966年)怪獣を入れたホームドラマ『快獣ブースカ』が誕生したという。ブースカとカネゴンのアクターは同一である。またエンディングのシーンでカネゴンが2体(金男の両親の化身)登場するが、これはオプチカルによる合成で、満田監督は「(着ぐるみを)2体作った方が良かったのでは」と語っている。
* 繭はもともと金男が持っていたカネゴンへの変身能力を引き出すための鍵だと言われている〔実際に金男の両親は銀行でカネゴンが落とした硬貨を盗んで自らの力で変身する。〕。なお当時の少年誌『ぼくら』昭和41年5月号の絵物語では繭は宇宙人が金男を諌めるために送ったとされている。さらに4月号の特集では繭は金にがめつい人間にしか反応しないと説明されている。
* 工事現場監督の乗ったブルドーザーが動き出して転倒した際に、着ぐるみの頭部が外れるハプニングが起きている。
* 『TBSコミックス』昭和42年11月号(創刊号)に掲載された鬼童譲二著の漫画版では、基本的ストーリーは同じだが、ページの制約上(全16ページ)本作の特徴であるシュールな演出はかなり控えられている。ここで登場する金男は鬼太郎の様な髪型(髪によって左目が隠れるコマがある)にそばかすがあるという面をしており、変身シーンは本作同様に巨大化した繭に引き込まれた後、ボワンと爆発しながら変身する。漫画版のカネゴンは頭部のトゲは控えめで代わりに目を強調した感じで、尻尾は長く、身体全体が丸みを帯びたデザインになっている。カネゴンから人間に戻るシーンは空中でボムッとカネゴンが爆発した後からパラシュートを着けた金男が現れる演出である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「カネゴン」の詳細全文を読む




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