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ストア学派 : ミニ英和和英辞書
ストア学派[すとあがくは]
【名詞】 1. Stoic school 2. the Stoics
===========================
ストア学派 : [すとあがくは]
 【名詞】 1. Stoic school 2. the Stoics
: [がく]
 【名詞】 1. learning 2. scholarship 3. erudition 4. knowledge 
学派 : [がくは]
 【名詞】 1. school 2. sect
: [は]
  1. (n,n-suf) clique 2. faction 3. school 
ストア学派 ( リダイレクト:ストア派 ) : ウィキペディア日本語版
ストア派[すとあは]

ストア派()はヘレニズム哲学の一学派で、紀元前3世紀初めにキティオンのゼノンによって始められた。破壊的な衝動は判断の誤りから生まれるが、知者すなわち「道徳的・知的に完全」な人はこの種の衝動に苛まされることはない、と説いた〔Stoicism , Stanford Encyclopedia of Philosophy.〕。
ストア派が関心を抱いていたのは、宇宙論的決定論と人間の自由意思との関係や、自然と一致する意志(プロハイレーシスと呼ばれる)を維持することが道徳的なことであるという教説である。このため、ストア派は自らの哲学を生活の方法として表し、個々人の哲学を最もよく示すものは発言内容よりも行動内容であると考えた〔John Sellars. ''Stoicism'', p. 32.〕。
小セネカエピクテトスのような後期ストア派は、「徳は幸福により十全となる」という信念から、知者は不幸に動じないと主張した。この思想は「ストア的静寂」というフレーズが意味するところに近い。だが、知者は真に自由とされ、あらゆる道徳的腐敗は等しく悪徳であるという「過激倫理的な」ストア派の思想を含意しない〔。
ヘレニズム時代以降の古代ギリシアローマの時代においてはアカデメイア学派、逍遥学派エピクロス派と並んで四大学派とされていた。創始以降、ストア派の思想は古代ギリシアローマ帝国を通じて非常に流行し、マルクス・アウレリウス帝をも信奉者として、哲学の異教的な性格をキリスト教の教義と調和しないものとしてユスティニアヌス1世が全ての学派を廃するまで続いた〔Agathias. ''Histories'', 2.31.〕。ストア派なる名は、ゼノンアテナイアゴラ北面の彩色柱廊ストア・ポイキレ)で教授していたことにちなむ。
== 基本的教説 ==

ストア主義者それぞれの考え方は互いに密接に関係している。
ストア派の思想については現存資料が後期に偏っているため、前期・中期の思想は明確にはわからない。したがっていくつかの断片的資料や、後期でも最も前期に近いとされるキケロ、エピクテトスの思想(ただしエピクテトス自身は著作を残さなかったことから彼の思想は弟子のアリアノスの記録による)から推測するしかない。
ストア派は世界の統一的な説明を形式論理学非二元論的自然学自然主義倫理学によって構築した。中でも倫理学が人間の知の主な関心であると彼らは強調したが、後代の哲学者たちはストア派の論理学理論により関心を示した。
ストア派は破壊的な衝動に打ち勝つ手段として自制心や忍耐力を鍛えることを説いた。明朗で先入観のない思考によって普遍的理性(ロゴス)を理解することができると彼らは考えた。ストア派の最大の特徴は個人の道徳的・倫理的幸福を追求することにある: 「『徳』は自然と一致した『意志』にこそ存する〔Russell, Bertrand. ''A History of Western Philosophy'', p. 254.〕」 この思想は対人関係のような分野にも適用される; 「憤怒、羨望、嫉妬から解放されること〔Russell, Bertrand. ''A History of Western Philosophy'', p. 264.〕」と奴隷をも「全ての人は等しく自然の産物なのだから他の人と対等だ〔Russell, Bertrand. ''A History of Western Philosophy'', p. 253.〕」と認めること。ストア主義は、非道な権力に抗する際や、災難の続く事態に対峙する際の慰めとなった。
ストア倫理学では決定論が支持される; ストア的な徳を欠いた人間に関して、邪悪な人間は「車にくくり付けられた犬のようなもので、車の進む方向へどこにでも行かされる〔」とクレアンテスは考えた。対照的に、ストア派の徳は人間の意志を世界と一致するものへと修正し、エピクテトスの言うところによれば、「病むときも幸福で、危機の内に在るときも幸福で、死を迎える時にも幸福で、追放されたときにも幸福で、恥辱を受けた時にも幸福〔」であらしめるために、「完全に自立的な」個人の意志と同時に「厳密に決定論的な統一体」である世界を断定する。この思想は後に「古典的汎神論」と呼ばれ(、オランダの哲学者バールーフ・デ・スピノザに採用され)た〔Charles Hartshorne and William Reese, "Philosophers Speak of God," Humanity Books, 1953 ch 4〕。
ヘレニズム世界・ローマ帝国においてストア派は知的エリート階層の主流派の哲学となり、ギルバート・マーレイの言う所によれば、「アレクサンドロスの後継者のほぼ全員が自らをストア主義者だと述べた〔Gilbert Murray, ''The Stoic Philosophy'' (1915), p.25. In Bertrand Russell, ''A History of Western Philosophy'' (1946).〕」 ストア派の起源はエピクロス派と同時期ではあるが、より長い歴史を持ち、その教説における恒常性はより少なかった。ストア主義は犬儒学派の教説の中で最良のものを受け継ぎ、より完備して円熟した哲学となった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Stoicism 」があります。




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