翻訳と辞書
Words near each other
・ ジョセフ・レヴィーン
・ ジョセフ・ロウリネイティス
・ ジョセフ・ロッコ・マスカリ
・ ジョセフ・ロージー
・ ジョセフ・ローゼンストック
・ ジョセフ・ローゼンブラット
・ ジョセフ・ロートブラット
・ ジョセフ・ローレンス
・ ジョセフ・ローレンス・ファイファー
・ ジョセフ・ワイズマン
ジョセフ・ワイゼンバウム
・ ジョセフ・ワナグ
・ ジョセフ・ヴァラキ
・ ジョセフ・ヴァンス
・ ジョセフ・ヴィエニャフスキ
・ ジョセフ彦
・ ジョセフ=アントワーヌ・ブヴァール
・ ジョセフ=アントワーヌ・ベル
・ ジョセフ=ニコラ・デリール
・ ジョセフ=マリー・ド・メーストル


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ジョセフ・ワイゼンバウム : ウィキペディア日本語版
ジョセフ・ワイゼンバウム

ジョセフ・ワイゼンバウムJoseph Weizenbaum, 1923年1月8日 - 2008年3月5日)は、ドイツ系アメリカ人MIT計算機科学の名誉教授を務めていた。
== 生涯 ==
ドイツベルリン生まれ。 ユダヤ人の両親のもとに生まれた彼は、1936年にヒトラーの支配するドイツから逃れ、家族と共にアメリカ合衆国に移住した。米国で1941年に数学を勉強し始めたが、彼の勉学は戦争によって中断された(その間、彼は軍役に服していた)。その後、数学で修士号を取得。
1952年ごろ、彼はアナログコンピュータに関して仕事をしつつ、ウェイン州立大学のデジタル型コンピュータ開発に関わった。1956年、ゼネラル・エレクトリック社に就職し、銀行で使われた最初のコンピュータの開発に従事した。これは と呼ばれるシステムで、磁気インク文字認識 (MICR) を使って小切手処理を自動化したものである。その後、1964年にMITで職を得た。
1960年代にはSLIPというプログラミング言語を生み出している。
1966年、ELIZAと呼ばれる単純な自然言語処理プログラムを公表し、カウンセラーを装って人間と対話できることを示した〔名称は、ジョージ・バーナード・ショーの戯曲『ピグマリオン』に登場するイライザに由来する。〕。DOCTORと呼ばれるスクリプトで駆動されており、カール・ロジャース来談者中心療法の会話手法をモデル化している。人間の返答を理解したような対話を実現するために、そのプログラムはパターン照合を適用している。このようなプログラムは現在「チャッターボット」(おしゃべりボット)と呼ばれ、日本においては人工無脳として知られ、独自の進化を遂げている。ELIZAは思考する機械の先駆けと見なされた〔Remembering Joe Weizenbaum, ELIZA Creator - Artificial Intelligence - InformationWeek 〕。ワイゼンバウムは、彼のプログラムが多くのユーザーに非常に重大な影響を及ぼし、彼らがそのプログラムに心を開く様子にショックを受けた。人工知能の意味について冷静に考えはじめ、後にその主要な批評家の1人になった〔Miller, Stephen, MIT Professor's Work Led Him to Preach the Evils of Computers, Wall Street Journal March 15–16, 2008, p. 6〕。
彼の有名な1976年の本 ''Computer Power and Human Reason''(邦訳については業績を参照)は、コンピュータ技術についての彼のアンビバレンス(相反する感情の両立)を示し、彼の考えを示している。すなわち、人工知能は可能と思われるが、コンピュータは常に同情や知恵などの人間性を欠くので、我々は決してコンピュータに重要な決定を任せるべきでない、というものである。彼は、その理由として(人工知能が)人類の感情的な環境で育てられなかったためであると考えている。
1996年ベルリンに移住し、生まれ故郷の近くに住むようになった〔Weizenbaum. Rebel at Work. Documentary film by Peter Haas and Silvia Holzinger.〕〔Joseph Weizenbaum – a biography (German) Wolfgang Löw, Leibniz-Institut für Neurobiologie, Magdeburg, Germany〕。
2007年にはドイツでワイゼンバウムについてのドキュメンタリー映画が製作され、英語吹き替え版も作られた〔。2010年のドキュメンタリー映画 ''Plug & Pray'' もワイゼンバウムを中心に人工知能の倫理的側面を描いている〔Variety Film Review Plug & Pray, Documentary film by Jens Schanze, featuring Joseph Weizenbaum, Raymond Kurzweil, Hiroshi Ishiguro〕。
晩年、彼はベルリンで Institute of Electronic Business の科学評議会の会長を務めたが、2008年3月5日に85歳で死去した。MIT以外にハーバードやスタンフォードなどの大学でも教壇に立った経験がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ジョセフ・ワイゼンバウム」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.