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ジブラルタルの岩 : ミニ英和和英辞書
ジブラルタルの岩[じぶらるたるのいわ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [いわ]
 【名詞】 1. rock 2. crag 

ジブラルタルの岩 : ウィキペディア日本語版
ジブラルタルの岩[じぶらるたるのいわ]

ジブラルタルの岩(ジブラルタルのいわ、、(ザ・ロック)、、、Jabal Tariq(ターリクの山)、)は、ヨーロッパイベリア半島南端にあたるジブラルタルにある、をなす一枚岩の石灰岩。高さ426メートル。この山はイギリス領であり、スペインと国境を接する。ジブラルタルの主権は、スペイン継承戦争の後、1713年ユトレヒト条約によってスペインからイギリスに移った。2002年時点で、イギリスとスペインは「この山を巡る何世紀にもわたる領有権問題に終止符を打つ」べく協議している。山頂近くの殆どは自然保護区となっており、約250頭のバーバリーマカクの棲家となっている。これらの猿と、迷宮のような地下道網は、毎年多くの観光客を呼び寄せている。
ザ・ロックは、ジブラルタル海峡を挟んだ対岸の北アフリカのあるいはにあるもう一つの山と共にヘラクレスの柱をなし、古代ローマ人から「カルプ山」と呼ばれていた。かつてここは世界の最果てとみなされ、その神話は元はフェニキア人が育んだものである〔。
== 地質 ==
ザ・ロックは岬をなす一枚岩であり、ひっくり返った褶曲が深く侵食し、各所に断層が生じている。ザ・ロックを構成する堆積岩地層は、天地逆にひっくり返っており、古い地層が新しい地層の上に横たわっている。これらの地層は頁岩層(最新)、ジブラルタル石灰岩、リトル・ベイ頁岩層(最古)、ドックヤード頁岩層(年代不明)である。これらの地層は著しく断層が生じ、変形している。
カタラン・ベイ頁岩層は、殆どが頁岩からなる。これは、茶色の石灰質の砂岩、柔らかい頁岩質の砂岩と濃紺の石灰岩が交互に重なった層、緑がかった灰色のと濃い灰色のチャートが交互に重なった層、それらからなる厚い層を含む。カタラン・ベイ頁岩層には、同定はできないがウニの棘、ベレムナイト類のかけら、稀にジュラ紀前期のアンモナイトも見られる〔。
ジブラルタル石灰岩には、灰色がかった白あるいは薄灰色の、目の詰まった、時にきれいに結晶化した、中程度あるいは厚い石灰岩と苦灰岩からなり、そこにはチャートの薄い層が含まれる。この地層は、ザ・ロックの約 1/3 を占める。地質学者たちはここから、原型をとどめず激しく侵食・変形した様々な海洋生物の化石を発見してきた。ジブラルタル石灰岩で発見された化石には、様々な腕足動物サンゴ、ウニのかけら、(アンモナイトを含む)腹足綱二枚貝ストロマトライトがある。これらの化石は、ジブラルタル石灰岩が堆積したのがジュラ紀前期であることを示す〔。
リトルベイ頁岩層とドックヤード頁岩層がザ・ロックに占める割合は非常に少ない。リトルベイ頁岩層は、紺色がかった灰色の、化石を含まない頁岩であり、、泥岩、石灰岩の薄い層が交互に層になっている。これはジブラルタル石灰岩により先に形成された。ドックヤード頁岩層は年代不明のまだらの頁岩で、ジブラルタルの造船所と護岸構造物の下に横たわっている〔。
これらの地質学的な岩層は、1億7500万年〜2億年前のジュラ紀初期の間に堆積したものであるが、これが現在のように地表に現われたのはもっと最近、約500万年前のことである。アフリカプレートユーラシアプレートと激しく衝突した時、地中海は湖となり、メッシニアン塩分危機の間、長い年月をかけて完全に干上がっていった。その後、大西洋ジブラルタル海峡から堰を切って流れ込み、その洪水が地中海を形成した。ザ・ロックは、南東イベリアを特徴づける山脈である Baetic 山地の一部となっている〔。
今日、ザ・ロックはスペイン南岸からジブラルタル海峡へ突き出た半島を形成している。この岬は、最高で標高3メートルの砂洲で本土とつながる陸繋島である。ザ・ロックの北面は、海面高度から標高411.5メートルのロック・ガン砲台まで垂直に切り立っている。ザ・ロックの最高地点は、海峡を見下ろすオハラ砲台の標高426メートル地点にあたる。ザ・ロックの中心部にある頂点はシグナル・ヒルと言い、標高387メートルである。ザ・ロックの東側は殆ど崖になっており、その下の風が吹きつける一続きの砂の傾斜地は海面が今より低かった氷河期まで遡る。ザ・ロックの基部から東へは砂の平地が延びている。ジブラルタルの町がある西面は、比較的傾斜は緩やかである。
石灰岩を形成する方解石は、雨水で徐々に溶かされる。時と共に、この作用は洞窟を形成する。これにより、ザ・ロックには100以上の洞窟が存在する。ザ・ロックの西斜面中程にあるは、その中でも最も有名なもので、観光名所になっている。
は、ザ・ロックの険しい東斜面の海面近くにある。ここは考古学的発掘調査の結果、3万年前にネアンデルタール人が住んでいた証拠が見つかったという点で特記すべきものである。また洞窟内(及び周辺)で見つかった植物と動物の遺物は、ネアンデルタール人たちが非常に多様な飲食物を摂っていたことを示しており、特に重要である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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