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クリップアート : ミニ英和和英辞書
クリップアート[ちょうおん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

プア : [ぷあ]
 (n) poor, (n) poor
アート : [あーと]
 【名詞】 art
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

クリップアート : ウィキペディア日本語版
クリップアート[ちょうおん]

クリップアート () とは、平面の視覚芸術において、主に挿絵の目的で使われる、既製の図像である。クリップアートの図像のほとんどは、イラストレーションである。ストック写真はクリップアートとは呼ばれない。クリップアートは、電子的なファイルまたは印刷物の形式で提供される。クリップアートの利用者は、視覚芸術の作品を作るときに、多数の図像が集められて提供されるクリップアートのコレクションの中から、目的に合う図像を選んで、それを別の作品の中に挿絵のように置く。今日制作されるクリップアートの大半は電子的形式である。クリップアートが表現する概念、そのファイル形式、ライセンス形式などは様々である。挿絵のような絵を多数収録した本が、日本で日本語で出版された場合、そのような本のタイトルには、「イラスト・カット集」または「カット集」という言葉が入っていることが多いという事実は、公共図書館で「カット集」という検索語で本を検索すれば確かめられる。
==歴史==
既存の印刷物から既存の画像を物理的に切り取って利用したことから「クリップアート」という用語が生まれた(clip とは「切り抜く」)。出版へのコンピュータ利用以前には、クリップアートは切り貼り作業の一環で使われた。当時のクリップアート画像は手で切り抜かれ、接着剤で原稿に貼り付けられる。それに写真植字でテキストなどが追加され、版下原稿が完成する。1990年代には、ほとんどの出版社がこの作業をDTPで置換した。
IBM PC(1981年)や Macintosh(1984年)のようなパーソナルコンピュータの普及後、DTPの発明によってコンピュータでのクリップアート利用が広まった。IBM PC 向けの最初の(プロが作成した)クリップアート集は、1983年 VCN Execuvision がリリースした。その内容は、ビジネス用などプレゼンテーション用画像が主だった。Macintosh は当初から DTP 指向であり、1985年には LaserWriterレーザープリンター)が登場し、同年 アルダスPageMaker をリリースし、プロの使用に耐えるDTPがパーソナルコンピュータ上で可能となった。
1986年、DTP の勃興によって既成の電子形式の画像の需要が高まっていった。電子式クリップアートはその需要を満たすために生まれた。初期の電子式クリップアートは、高度なイラスト作成ツールがないため、単純な線画かビットマップ画像であった。Macintosh 用プログラム MacPaint が登場すると、これがビットマップ形式のクリップアート作成に活用された。
初期のクリップアートで成功した例として T/Maker がある。同社は WriteNow という Macintosh 用ワードプロセッサで知られている。T/Maker は 1984年に Macintosh での DTP 用のクリップアートを "ClickArt" のブランド名でリリースした。企業やビジネス向けのシリアスなクリップアートをデザインした初期の人物として、Mike Mathis、Joan Shogren、Dennis Fregger がいる。彼らの作品も T/Maker により "ClickArt Publications" としてリリースされた。
1986年、アドビシステムズは Macintosh 向けの Adobe Illustrator をリリースした。パーソナルコンピュータのGUI上でベクトル画像作成を可能にした最初のソフトウェアである。また、1987年に T/Maker がベクトル形式のクリップアート集をリリースした。当初ベジェ曲線の編集に不慣れな人が多かったが、グラフィックデザイナーなどは即座にその利点を理解し、T/Maker のクリップアートは 1980年代後半から1990年代前半に業界標準の地位を確立した。1994年、T/Maker は Deluxe Corp に売却され、その2年後にはライバルの Brøderbundのものとなった。
1990年代初期に CD-ROM が普及すると、ドーヴァー出版などのコンピュータ以前のクリップアート企業が電子式クリップアート市場に参入し始めた。
1990年代中盤にはクリップアート業界にも革新があり、同時に質よりも量を重視するマーケティング手法が多くなってきた。T/Maker は少数だが高品質のクリップアート集(200画像程度)で成功したが、その T/Maker でさえ量を重視したクリップアート市場に興味を持つようになる。1995年、T/Maker は50万個のクリップアートライブラリの権利を得た(当時、世界最大)。この権利も Brøderbund が受け継ぐこととなった。
同時期に、マイクロソフトを含むワードプロセッシング企業は、製品にクリップアートを同梱し始めた。1996年、Microsoft Word 6.0 には 82 個のWMF形式のクリップアートが同梱されている(デフォルトでインストールされる)。現在では、Microsoft Office には14万個以上のメディア部品(クリップアートを含む)が同梱されている。
1990年代後半には Nova Development と Clip Art Incorporated などの企業も大規模クリップアート・コレクションを有するようになった。
1998年から2001年にかけて、T/Maker のクリップアート資産はIT企業につきものの合併や買収により毎年所有者が変わっていった。例えば、The Learning Company(1998年)やマテル(1999年)など。現在、T/Maker のクリップアートを販売しているのは Brøderbund の子会社 Riverdeep である。
2000年代になると、World Wide Webの普及によってソフトウェアのオンライン販売が一般化してきた。クリップアートのオンライン販売も Clipart.com、WeddingClipart.com、GraphicsFactory.comなどの企業が始めた。このため、現在ではクリップアートは関連製品に同梱して売られるだけでなく、オンラインで個々の画像を販売したりライブラリ全体の使用権を販売することが一般化した。
クリップアートはデータ形式によって2種類に大別される。ビットマップ画像ベクトル画像である。販売形態は、製品として箱で売られるものからオンラインでダウンロードするものまで様々である。クリップアート業者のマーケティング手法は、広範囲に大量のクリップアートを用意するか、特定分野向けに特化するかのどちらかである。マーケティング手法とアートスタイルは相互に関連が深いともいえる。
古いクリップアートはまとめて安価に販売されることが多くなっているが、それらは最近のクリップアートに比べて単純なものが多い。また、小規模な特定分野向けのクリップアートは凝ったものが多いが、同時に高価である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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