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ガングート級戦艦 : ミニ英和和英辞書
ガングート級戦艦[がんぐーときゅうせんかん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [きゅう]
  1. (n,n-suf) class, grade, rank 2. school class, grade 
: [いくさ]
 【名詞】 1. war 2. battle 3. campaign 4. fight 
戦艦 : [せんかん]
 【名詞】 1. battleship 
: [かん]
  1. (n,n-suf) warship 

ガングート級戦艦 : ウィキペディア日本語版
ガングート級戦艦[がんぐーときゅうせんかん]

ガングート級戦艦(ガングートきゅうせんかん、)はロシア海軍が初めて建造した弩級戦艦の艦級である。同型艦は「ガングート」、「ペトロパブロフスク」、「ポルタワ」、「セヴァストポリ」の4隻ですべて1914年に竣工した。
ネームシップの艦名のガングートとは、大北方戦争の海上決戦・ハンゲの海戦(1714年)の舞台となったハンコ半島のロシアでの呼称である。
== 建造の経緯 ==
日露戦争においてロシア海軍は主力艦のほとんどを喪失している。これを受けて、海軍再建のため、1908年度に帝政ロシア海軍10ヵ年計画が開始された。この計画により建造された最初の弩級戦艦のクラスである。一般的な資料では『イタリアの造船官ヴィットリオ・クニベルティの設計によるイタリア戦艦「ダンテ・アリギエーリ」(Dante Alighieri)の影響を受けている』とよく書かれるが、実際は「テゲトフ級戦艦」と同じく、ドイツ式の設計の船である。帝政ロシア海軍はイギリスドイツイタリアアメリカ合衆国に技術協力を求め、1907年に国内も含め27社51種の設計案を受け取った。この内、ドイツのブローム・ウント・フォス社とイタリアのクニベリティ造船士官の案が有力候補となったが、国内で改めて新設計する事に決定した。これがガングート級となったのだが、その設計にはクニベリティ案の影響が大きく見られると「一般には」言われる。その理由として、ガングート級とイタリア初の弩級戦艦ダンテ・アリギエーリ級には非常に多くの類似性がある事が指摘される。
露海軍は、引き続き弩級戦艦「インペラトリッツァ・マリーヤ級」および「インペラトール・ニコライ一世級」、超弩級戦艦クラスの14インチ砲を採用した巡洋戦艦「ボロディノ級」の建造に着手するのだが、これらは全てガングートの基本設計プランの域を出ず、前級の不具合を次級に持ち越す上に更なる問題点を生み出すレベルのものであった。(ロシアは前弩級戦艦のときでもそれを行い、原設計を出したフランスに責任を押し付けている)即ち『ロシア帝國海軍の弩級戦艦はイタリアのクニベリティ式の流れを汲むもの』と言われる所以となったのである。しかし、各国の艦艇研究者たちがこの時の設計案を見聞した上で、この定説を流布しているとは考えにくい。
ガングート級の竣工時とダンテ・アリギエーリ級を比較すると
* 平甲板型の船体に、4基の三連装主砲塔を等間隔に並べ、背負い式を採用していない。
と言う、外見的特長の共通点が最も目を引き、それ以上の思考的発展性を欠いてしまいやすい。しかし、この二戦艦には見逃す事の出来ない差異がある。それは、艦橋や機関部の配置である。ガングート級は平甲板型の船体に、艦首から前向きの1番三連装主砲塔、艦橋、棒マスト型の主檣、第1煙突、後向きの2番主砲塔、第2煙突、前向きの3番主砲塔、クレーン、棒マスト型の後檣、後向きの4番主砲塔の順で配置されている。それに対し、ダンテ・アリギエーリ級は衝角構造の艦首から第1甲板に前向きの1番三連装主砲塔、箱型艦橋、2本煙突に組み込まれた棒マスト型の主檣、一段分甲板が下がって前向きの2番主砲塔と3番主砲塔、2本煙突に組み込まれた棒マスト型の後檣、後向きに配した4番主砲塔の順に配置される。副砲は前者が全てケースメイト配置、後者が連装砲塔4基+ケースメイト配置の混合である。こうして見ると、波が穏やかで暗礁の多いバルト海で使うために、凌波性を考慮するよりも吃水を浅くしている前者と、必要ならば大洋に繰り出せるよう凌波性を確保するために艦首甲板を持ち上げた分、吃水が深くなるのをこらえた後者との違いが見える。ちなみに前者の思想は同世代のドイツ弩級戦艦「ナッソー級」「ヘルゴラント級」にも見られる。では、ガングート級のモデルとなった国はどこであろうか。
ここで、先述の「ブロームウント・フォス社」案を説明する。最終選考に残った627-F案は、長船首楼型の船体に、第1甲板に前向きの1番三連装主砲塔、艦橋、主檣、第1煙突、後向きの2番主砲塔、第2煙突、後向きに配した3番主砲塔、後檣、後向きの4番主砲塔、一段下がった後部甲板の順である。こうしてみると、3番主砲塔の配置以外は驚くほどガングート級との類似点が見付かる。あわせて、クニベリティ造船士官の案も説明する。第1甲板に前向きに1番、2番三連装主砲塔を前向きに『並列に2基』、艦橋、主檣、一段下がって第2甲板から3番、4番主砲塔を前向きに『並列に2基』、第2煙突、4番、5番主砲塔を後向きに配した背負い式配置に2基の『三連装砲塔6基計18門22,000トン戦艦』を提出していたのである。僅か22,000トンの船体に18門もの主砲を装備した戦艦はカタログデータ的には魅力的だが、実用性に問題があるために却下されたといわれている。以上、これが欧州で知られている「ガングート原案」にまつわる最も新しい研究データである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ガングート級戦艦」の詳細全文を読む




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