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ガッリエヌス : ウィキペディア日本語版
ガッリエヌス

プブリウス・リキニウス・エグナティウス・ガッリエヌス(, 218年頃 - 268年)は、軍人皇帝時代のローマ帝国皇帝(共同皇帝としての在位:253年 - 260年、単独では260年 - 268年)。父親のウァレリアヌスと共に、エトルリアの血を引いていたという。
デキウストレボニアヌス・ウァレリアヌス・ガッリエヌスは、みなエトルリアの血を引いており、その事による結び付きがあったという説がある。<-->
==生涯==
253年に父ウァレリアヌスと共に共同皇帝として即位し、ウァレリアヌスは帝国東部の戦線を、ガッリエヌスは帝国西部の戦線を担当することになった。
256年サーサーン朝(ペルシア)皇帝シャープール1世が、ローマ帝国領カッパドキアに侵攻。ウァレリアヌス率いるローマ軍は、259年シリア属州アンティオキアに到着する。ここを前線基地として、ペルシアとの戦いが開始された。ところが、父である皇帝ウァレリアヌス259年エデッサの戦いに敗れてペルシアに捕らえられたことにより、共同皇帝から単独皇帝に登位した。
しかし、ローマ皇帝捕囚のニュースはローマ帝国の権威を失墜させ、ガッリエヌスの息子プブリウス・リキニウス・コルネリウス・サロニヌスを殺害したマルクス・カッシアニウス・ラティニウス・ポストゥムスはローマ帝国内にガリア帝国を建国して皇帝を僭称した。
東方属州でもフルウィウス・マクリアヌス(en)らが皇帝を僭称した。一方、ガッリエヌスは当時通商都市の一つであったパルミラの実力者・セプティミウス・オダエナトゥスと結び、オダエナトゥスは軍隊を率いてペルシア軍の宿営地、アンティオキアに夜襲をかけてペルシア軍を敗走させ、エメサ(現:ホムス)で皇帝を僭称していたティトゥス・フルウィウス・ユニウス・クィエトゥスを討ち果たした。
しかし、帝国の権威失墜によりゴート族をはじめとする蛮族による帝国進入も激しくなる。また、オダエナトゥスはローマのために、さらに小アジアのゴート族を討伐に出かけてそれに成功して帰還したが、甥のマエオニウス(Maeonius)との諍いから、宴会の最中、彼に暗殺されてしまった。オダエナトゥスの妻・ゼノビアがマエオニウスを処刑し、幼少の息子ウァバッラトゥスを後継者に据えてパルミラの実権を握ると、ゼノビアは今までのパルミラの方針を転換し、公然とローマに反旗を翻した。こうしてローマ帝国は、ガリア帝国パルミラ王国による帝国三分割を許してしまう。
この事態に、皇帝ガッリエヌスは精力的に蛮族撃退に繰り出すが、ガリア帝国・パルミラは現状のまま放置することになった。蛮族対策のために騎士階級から登用した騎兵部隊を軍の主力とし、ローマ軍、ひいてはローマ市民層の変質をもたらした。ポストゥムスやアウレオルスら皇帝を僭称する者達も相次ぎ、ローマ帝国の歴史においても屈指の国難の中、奮闘に奮闘を重ねたが結果が伴わず、クラウディウス・ゴティクスらのクーデターにより殺害された。
ガッリエヌスは当時の国難に対処するための下記のような対処を重ねたが、結果、危機はますます深刻化した。
その1つがライン川ドナウ川防衛線を繋げていたリーメス・ゲルマニクス(ゲルマニア防壁)の放棄である。当時防壁内に入り込んでいたアラマンニ族にその内部での居住を許し、その防衛を請け負わせようとした。そのために居住内建設資金という名目で、年貢金を支払うことまで受け入れた。当初は蛮族の侵入を阻止出来たものの、防壁の喪失はのちの時代に深く影響することになる。
また1つに、軍人と文官のキャリアを分離したことがある。元老院階級を筆頭とするエリート層に武官と文官との両方を経験させることで、総合的な視野と能力を有する人材を育成するというローマの伝統を失わせる結果となったといわれる。しかし、この文武の分離と、元老院階級の代わりに騎士階級の者たちを登用したと言う「ガリエヌス勅令」はそもそもの有無や、その実態をめぐって激しい論争がある(後述)。
彼はいくつかの詩も残しており、また哲学にも関心を抱き、哲学者プロティノスとも交流があった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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