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KH-9 : ウィキペディア日本語版
KH-9[けいえいち9]

KH-9、または、KH-9・ヘキサゴン(英:''KH-9 HEXAGON'' )、とは、アメリカ合衆国画像偵察衛星のシリーズ名である。この衛星は1971年から1986年にかけて打ち上げられていた。一般的には「ビッグバード」(''Big Bird'' )という名称で知られていた。〔p.32 Big Birdアメリカ空軍により20回の打ち上げが実施され、そのうち最後の1回の失敗を除いて成功した。ビッグバードに搭載されていた写真フィルムはフィルムリターン用の地上帰還カプセルに詰めて地上に送り返され、現像処理を施されて、写真に撮られている地上物体が何であるのかを解析される。メインカメラで到達可能な地上解像度の最高限度は、0.6m以上であった〔。
この衛星プロジェクトは、公的には広域撮影光学偵察衛星(''Broad Coverage Photo Reconnaissance satellites'' :Code 467)としても知られていた。この衛星はアメリカ国家偵察局(NRO)を納入先として、ロッキードで製造されていた。〔
KH-9は2011年9月に機密解除された。実際の衛星本体が1日限りで一般公開された〔http://www.fas.org/blog/secrecy/2011/09/nro_50th.html〕〔http://www.space.com/12996-secret-spy-satellites-declassified-nro.html〕。
2012年1月26日国立アメリカ空軍博物館はKH-9を先任の偵察衛星であるKH-7ガンビットKH-8ガンビット3とともに展示品の列に加えた。〔Cohen, Aubrey, "Three former spy satellites go on display" , ''w:Seattle Post-Intelligencer'', Thursday, January 26, 2012〕
== 開発 ==

KH-9計画は、1960年代初頭には、既にその原型となるものが考案されていたことが確認できる。これは、コロナ偵察衛星の後継機として試案がなされていた。その目標は、地表の広大な地域を中解像度のカメラでくまなく調査することである。KH-9衛星は2台のメインカメラを搭載して地表を撮影していたが、いくつかのミッションでは、地図作成用のごく荒い解像度でしか取れないマッピングカメラも一緒に搭載していた。カメラが地表を撮影し、感光された写真フィルムは、回収可能な大気圏再突入カプセルに詰められ、地球に帰ってくる。フィルム容器は地上・水上に着地・着水する前に専用の飛行機で空中回収される。大抵のミッションでは、再突入カプセルが4つ搭載されていた。マッピングカメラ搭載時には、そのフィルム回収用に5個目のカプセルが取り付けられていた。
1970年代の中盤から、コネチカット州ダンベリーの1,000人を超す人々が、秘密プロジェクトで働いていた。〔Decades Later, a Cold War Secret Is Revealed
Published December 25, 2011
| Associated Press
http://www.foxnews.com/us/2011/12/26/decades-later-cold-war-secret-is-revealed/

1966年9月から1967年7月までの期間にわたって、ヘキサゴンを構成するサブシステムの作成を請け負う協力企業の選定が行われた。それぞれ、は衛星の基礎組み立て品(''Satellite Basic Assembly'' :SBA)を、が主要センサーサブシステム(''Sensor Subsystem'' :SS)を、マクドネルが再突入カプセル(''Reentry Vehicle'' :RV)を、がステラ・インデックスカメラ(''Stellar Index camera'' :SI)の各構成部品を担当することになった。衛星1号機(''Satellite Vehicle 1'' :SV-1)の統合と地上テストは1971年5月に完了し、引き続いて70フィート・コンテナに梱包されてヴァンデンバーグ空軍基地に輸送された。一号機打ち上げ以降でも改良が続けられ、最終的には、KH-9・ヘキサゴン偵察衛星には4つの世代(「開発ブロック」)が存在した。KH9-7号機 (1207) がブロック2(''Block-II'')のパノラマカメラとSBAを搭載した衛星の中で最初に打ち上げられた物であった。13号機から18号機までのブロック3(''Block-III'')では、衛星の電力供給系と蓄電池に改良を施された。軌道調整システム(''Orbit Adjust System'' :OAS)に2基のタンクがアルレージ・コントロールとして追加され、姿勢制御システム(''Reaction Control System'' :RCS)に追加された新しいスラスタはKH-9の運用可能なライフタイムの延長に役立つことを期待された。加えるに、フィルム搬送システムのための窒素充填機、カメラの容器に改良が施された。ブロック4(''Block-IV'')では、を使用した拡張コマンドシステムが搭載された〔。
プログラムの実施期間を超えて、個々の衛星のライフタイムは安定したペースで増加した。最後に打ち上げられたKH-9は、275日間にわたって運用され続けた。衛星には質量の違うバージョンがある。一番重かったのは11,400kgのものか、若しくは、13,300kgのものである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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