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H定理 : ミニ英和和英辞書
H定理[えいちていり]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

定理 : [ていり]
 【名詞】 1. theorem 2. proposition
: [り]
 【名詞】 1. reason 

H定理 : ウィキペディア日本語版
H定理[えいちていり]
H定理(エイチていり)とは統計力学で、理想気体エントロピーが不可逆過程では増大することを示す定理。すなわち熱力学第二法則を分子論的に説明するものである。ボルツマンボルツマン方程式の考察から1872年に導いた。
微視的には可逆(時間反転可能)なはずの力学的過程から、エントロピーの不可逆な増大が結論されるということで、当時から大いに議論を呼び、現在でも一般的に証明されたとはいえない状況にある。
なお、この定理は現在ではエイチ定理と呼ばれるが、H はラテン文字のエイチではなくギリシャ文字 \eta (エータ)のキャピタルレターである、との意見もある。〔ボルツマンの当初の論文 L. Boltzmann, Wien Ber. 66, 275 (1872). では、そもそも ''H'' ではなく ''E'' で表されていた。''H'' が用いられるようになる過程については S. Hjalmars, "Evidence for Boltzmann's ''H'' as a capital eta", Am. J. Phys., 45, 214 (1977). 等を参照のこと。〕
== H定理 ==
''H'' という量は、速度空間上の積分
:H \equiv \int = \left\langle \right\rangle
:ここで ''P(v)'' は粒子の速度vに関する確率密度関数
で定義される(つまり''ln P'' の平均である)。これはのちにクロード・シャノンの定義した情報エントロピーと同じ形である。
ボルツマンボルツマン方程式を用いてこの''H'' を求めた。ボルツマン方程式は粒子間の衝突を表す項を含んでおり、これは一般には計算できないが、分子的混沌の仮定(衝突数の仮定)、つまり2粒子の速度の間には相関がないという仮定をおけば計算できる。
この場合、''H'' を時間で微分したものの被積分関数は、 -(f_1-f_2)(\ln f_1 - \ln f_2) という形になる(f_1f_2はそれぞれ2粒子の確率密度関数)。これは常に負または0であることから、''H'' は決して増大しないことが証明される。
''N'' 個の統計学的に独立な粒子からなる系を考えると、''H'' には熱力学エントロピー''S'' と次のような関係がある:
:S \equiv - N k H
ゆえにH定理から、''S'' は減少しないことになる。'H'' は決して増大しないことが証明される。
''N'' 個の統計学的に独立な粒子からなる系を考えると、''H'' には熱力学エントロピー''S'' と次のような関係がある:
:S \equiv - N k H
ゆえにH定理から、''S'' は減少しないことになる。
'H'' は決して増大しないことが証明される。
''N'' 個の統計学的に独立な粒子からなる系を考えると、''H'' には熱力学エントロピー''S'' と次のような関係がある:
:S \equiv - N k H
ゆえにH定理から、''S'' は減少しないことになる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「H定理」の詳細全文を読む




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