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1969年のロードレース世界選手権は、FIMロードレース世界選手権の第21回大会である。5月にハラマ・サーキットで開催されたスペインGPで開幕し、オパティヤ・サーキットで開催された最終戦ユーゴスラビアGPまで、全12戦で争われた。 == シーズン概要 == フランスGPがカレンダーに復帰し、ユーゴスラビアGPが新たに加わってこの年の世界選手権は全12戦となった。開幕戦となったスペインGPは前年まで開催地としてきたモンジュイック・サーキットを離れ、初めてハラマ・サーキットが舞台となった。 この年、ロードレース世界選手権に2つの大きな変革があった。ひとつはポイントシステムの変更であり、前年までは6位までがポイント対象であったものがこの年から10位までポイントが与えられ、1位のライダーに与えられるポイントは従来の8点から15点となった。この変更により、前年までと比べて2倍近い数のライダーがランキングに名を連ねることになった。ただし、成績の良い上位数戦のポイントを有効とする有効ポイント制は従来のままである〔『二輪グランプリ60年史』(p.92 - p.93)〕。 そしてもうひとつの変革が、マシンに対するグランプリ始まって以来の大きなレギュレーション変更である。にロードレース世界選手権が始まった時、マシンに対する規制はターボやスーパーチャージャーなどの過給機の使用が禁止された以外は、排気量さえ守ればあとは「何でもあり」とも言えるものだった。そのような中で技術競争がエスカレートしてエンジンは高出力・高回転を目指して多気筒化され、またそれに伴って極端に狭くなったパワーバンドに対応するため変速機は多段化されてきた。やがてホンダの5気筒125ccや6気筒250cc、あるいはクライドラーの18速ギヤボックスを持つ50ccなどの市販車とはかけ離れた極端なマシンが登場するに至り、強大な資本を持つ大メーカーしか勝てるマシンを作れないという状況に危機感を持ったFIMはエンジンの気筒数とギヤボックスの段数を制限するレギュレーション変更を発表したのである〔『THE GRAND PRIX MOTORCYCLE』(p.80)〕〔コラム『世界GP制覇と夢の終焉』 - WGP参戦50周年記念スペシャルサイト|ヤマハ発動機株式会社 〕。 この大掛かりなレギュレーション変更により、一世を風靡した日本メーカーのワークスマシンの多くがグランプリに出場することはできなくなり、シーズンをもってワークス活動を停止したホンダ、スズキに続いてヤマハもこの年からワークスチームを送らないことを決定した。代わってヨーロッパの小さなファクトリーのマシンを駆るライダーたちには大きなチャンスが生まれることになった〔『サーキットの軌跡 世界ロードレースGPの歴史』(p.110 - p.113)〕。一方、ヤマハやカワサキは新レギュレーションに適合した市販マシンをリリースして多くの力のあるプライベーターたちに歓迎された〔〔『WORLD MC GUIDE DX7 KAWASAKI-I』(2007年、ネコ・パブリッシング)ISBN 978-4-7770-5211-0(p.110)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「1969年のロードレース世界選手権」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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