| 翻訳と辞書 | 耐熱ガラス[たいねつがらす] 
 耐熱ガラス(たいねつガラス)とは、熱膨張率を何らかの手段で下げて、急激な温度変化を加えても割れないよう強化したガラスのこと。
 コーニング社のパイレックス (PYREX) が有名。この製品は、SiO2とB2O3を混合したホウケイ酸ガラスの一種で、熱膨張率は約 3×10-6/K である。耐熱衝撃性に加えて耐腐食性にも優れている。ほぼ同素材の耐熱ガラスとしてSchott社のDuran、HARIO社のHARIOなどがある。
 == 原理 ==
 ガラスが割れる場合は、大きく分けてふたつある。ひとつは強い衝撃を加えた時、もうひとつは急激に温度を変化させた時である。後者の例では、冷凍庫で冷やしたグラスに熱湯を注ぐと大抵のものは割れてしまう。これを熱衝撃と呼ぶ。これはガラスの熱伝導度が非常に小さいことと関係している。
 今ここに一枚の板ガラスがあるとする。これを一方の面から熱すると、熱せられた面は熱膨張により延びようとするが、ガラスの熱伝導が小さいために、熱がもう一方の面にはなかなか伝わらないので、もう一方の面はそのままでいようとする。このため、これらの面の間に熱による応力が生じる。この熱応力がガラスの破断応力を超えると、ガラスは割れてしまうのである。
 解決策としては「熱伝導度を大きくする」のと「熱膨張率を小さくする」という二つの手段がある。前者をガラスで実現するのはほぼ不可能なので、耐熱ガラスは熱膨張率を小さくするように設計されている。熱膨張率が小さいと、ガラスに温度差があっても熱応力が小さくなるため、急激な温度変化に耐えることができる。
 
 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』
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