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富士銀行行員顧客殺人事件 : ウィキペディア日本語版 | 富士銀行行員顧客殺人事件[ふじぎんこうこういんこきゃくさつじんじけん] 富士銀行行員顧客殺人事件(ふじぎんこうこういんこきゃくさつじんじけん)とは、1998年7月2日に埼玉県南埼玉郡宮代町で発生した殺人事件。銀行員が顧客を殺害した事件として注目された。 == 概要 == 埼玉県にある富士銀行(現・みずほ銀行)某支店の行員だったXはマッサージ師の老夫婦AとBの担当だった。老夫婦はいつも顔を見せてくれるXを懇意にしたため、定期預金の運用をXに預けた。 Xはそのお金で別の運送業者へ融資するという不正な「浮貸し」を行ったが、2500万円の債務を負ってしまう〔宮代町の夫婦殺害で富士銀行員逮捕 預かった千数百万流用/埼玉県警(読売新聞 1998年7月9日 東京朝刊 社会 39頁)〕。 転勤が決まったXは発覚を恐れて老夫婦の殺害を決意。1998年7月2日の午前11時頃にXは宮代町の老夫婦宅を訪れてA(この時74歳)とB(この時67歳)の夫婦を、まず、夫人の肩をもんでやるとの口実で肩をもむふりをし絞殺。夫人の異変に気付きうろたえる盲目の夫を口封じのため絞殺。老夫婦宅にあった返済の意志を裏書きして渡した自分の名刺1枚を奪って、老夫婦宅を去った〔。 7月4日朝、AとBの遺体が発見された。警察が捜査に乗り出した結果、7月8日にX(この時32歳)が犯行を自供したため逮捕となった〔。 Xは強盗殺人罪で起訴された。公判でXは殺人を認めたが強盗は否認した。一審の浦和地方裁判所は検察の死刑求刑に対し「無抵抗の老夫婦を殺害した残虐非道な犯行だが、富士銀行が遺族に相当高額の金品を支払う調停が成立している」として、Xに無期懲役判決を言い渡した〔宮代の強盗殺人 元富士行員に無期判決「卑劣かつ冷酷」 法廷で遺族号泣=埼玉(読売新聞 1999年9月30日 東京朝刊 埼玉南 32頁)〕。検察側は死刑求刑が受け入れられなかったことを不服として控訴したが、二審の東京高等裁判所は2000年12月にこれを棄却〔埼玉の老夫婦殺害事件 元行員に無期支持/東京高裁(読売新聞 2000年12月20日 東京夕刊 夕2社 14頁)〕、検察が上告を行わなかったためXの無期懲役が確定した〔宮代の夫婦殺害 元行員に無期懲役が確定=埼玉(読売新聞 2001年1月6日 東京朝刊 埼玉南 32頁)〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「富士銀行行員顧客殺人事件」の詳細全文を読む
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