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バーンバウム=オルリッチ空間 : ウィキペディア日本語版
バーンバウム=オルリッチ空間
数学解析学、特に実解析調和解析の分野において、バーンバウム=オルリッチ空間(バーンバウム=オルリッチくうかん、)は、''Lp'' 空間を一般化する函数の空間である。''Lp'' 空間と同様に、この空間はバナッハ空間である。1931年にこの空間を定義したとの名にちなむ。
''L''''p'' 空間の他にも、解析学において自然に現れる多くの函数空間はバーンバウム=オルリッチ空間である。そのような空間の一つとして、の研究に現れる空間 ''L'' log+ ''L'' がある。この空間は、次の積分が有限となるような可測函数 ''f'' からなる。
:\int_ |f(x)|\log^+ |f(x)|\,dx < \infty.
ここで log+ は対数の正の部分 log+''t'' = max(log ''t'', 0) である。その他にも、多くの重要なソボレフ空間もバーンバウム=オルリッチ空間に含まれる。
== 正式な定義 ==
μ は集合 ''X'' 上の とし、Φ : [0, ∞) → [0, ∞) はヤング函数、すなわち次を満たす凸函数とする:
:\frac \to \infty,\quad\mathrmx\to \infty,
:\frac \to 0,\quad\mathrmx\to 0.
L^\dagger_\Phi を、積分
:\int_X \Phi(|f|)\, d\mu
が有限であるような可測函数 ''f'' : ''X'' → R の集合とする。ここで、通常どおり、ほとんど至る所で一致する函数は同一のものと見なされる。
この空間はベクトル空間でない可能性もある(スカラー倍について閉じないことがありうる)。L^\dagger_\Phi によって張られる函数のベクトル空間がバーンバウム=オルリッチ空間であり、L_\Phi と表記される。
L_\Phi 上のノルムを定義するために、Ψ を Φ のヤング補函数(Young complement)とする。すなわち
:\Psi(x) = \int_0^x (\Phi')^(t)\, dt
を満たすものとする。ここで次のヤングの不等式が成立することに注意されたい:
:ab\le \Phi(a) + \Psi(b).
このときノルムは次で与えられる。
:\|f\|_\Phi = \sup\left\.
空間 L_\Phi はこのノルムが有限であるような可測函数の空間となる。
LΦ 上の同値なノルムとして、次のものがある。
:\|f\|'_\Phi = \inf\left\.
LΦ(μ) はこのノルムが有限であるような可測函数の空間となる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「バーンバウム=オルリッチ空間」の詳細全文を読む



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