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アクラシス類 : ウィキペディア日本語版
アクラシス類[あくらしするい]

アクラシス類(Acrasid)は、アメーバ状の体と、それが多数集まってできる子実体をその生活環の中に持つ生物である。いわゆる細胞性粘菌の一つと考えられてきたが、タマホコリカビ類とは系統が異なることが明らかとなり、現在では独立した群として扱われている。最初の発見は1873年である。
== 概説 ==
アクラシス類(無遊子類)はヘテロロボサに属しており、系統的にはタマホコリカビ類やその他の粘菌類とは全く異なる群である。しかし飢餓状態になると集合して細胞性の子実体を作ることから、タマホコリカビ類とまとめて細胞性粘菌として扱われてきた。属によっては条件により鞭毛を生じる。
アクラシス類の生活環は、胞子からアメーバが発芽して細菌等を捕食して増殖し、飢餓状態に陥ると集合して子実体を形成するというもので、この点ではタマホコリカビ類とよく似ている。しかしアクラシス類のアメーバは比較的大きなナメクジ型(リマックス型)で、前方に葉状仮足をのばして突発的に素速く移動し、多方向的に糸状仮足を出して酔歩するタマホコリカビ類のものとは異なる。また子実体が細胞性である点は共通するが、アクラシス類の場合は柄の細胞も死滅せず、発芽してアメーバを生じる能力を保持する点が異なる。なお、この類の子実体のことを、特に累積子実体(るいせきしじつたい、またはソロカルプ Sorocarp)と呼ぶ。その他、アメーバが集合する際、タマホコリカビ類では次第に合流する流れを作るが、この類ではそのようなものを作らない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「アクラシス類」の詳細全文を読む



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