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.357マグナム弾 : ウィキペディア日本語版
.357マグナム弾[357まぐなむだん]

.357 S&W マグナム()(9x33mmR)あるいは、単に.357マグナムは、リボルバーカートリッジとして、、フィリップ・B・シャープ(Phillip B. Sharpe)、銃器メーカーであるスミス&ウェッソンの〔、そしてウィンチェスター・リピーティングアームズによって作られた。スミス&ウェッソンの.38スペシャル弾がもとになっている。.357マグナム弾薬は1934年に発表され、次第に広く使われるようになった。この弾薬によって、拳銃弾のマグナム弾の時代が始まった。.357マグナム弾薬は、優れたストッピングパワーを持つことで知られている〔Marshall EP and Sanow EJ: Stopping Power. Paladin,Boulder, CO, 2001. ISBN 978-1-58160-128-2 〕。
== 設計 ==
.357マグナムは1930年代の初めから中盤にかけて、コルトに直接反応した個人のグループによって共同開発された。当時.38スーパー・オートマチックは、銃撃戦の盾としての自動車や、第一次世界大戦後の「ギャング時代(:en:Social issues of the 1920sも参照)」に出現し始めた初期のボディーアーマーを貫通できる唯一の拳銃弾だった〔。当時のテストでは、これらのボディーアーマーは、速度が約を上回る拳銃弾ならば貫通できることが判明していた。コルト.38スーパー・オートマチックは、この速度をわずかに上回っていたので、自動車のドアや、酒の密造業者(:en:bootleggers)やギャングが着用していたボディーアーマーを貫通することが出来た。
.38と.357は異なる口径のように見えるが、実際には、同じが.38スペシャルの弾頭の正しい直径である。.38スペシャルという用語は、(のような)以前使われていた"heeled"(:en:heeled bullet)弾に由来する。これは、薬莢と弾頭が同じ直径である。したがって、これら二つの弾薬の外見上の差は、長さがわずかに違うだけである。これは、単に、下で説明するような安全上の理由による。
.357マグナムの初期の開発の功績の多くは、狩猟家であり実験家でもあったに帰せられる。キースの初期の仕事は、.38スペシャル弾をより高い圧力になるようにロードすることで、スミス&ウェッソンの.38-44「ヘビー・デューティー」や「アウトドアーズマン」のような、標的射撃用の重い44口径のフレームを用いた.38口径リボルバーのおかげで可能になった。.38-44 HV ロードは、通常の.38スペシャル弾薬よりも大幅に高速になるように.38スペシャル弾薬にロードしたものである。.38-44リボルバーは、.44スペシャル弾を使う銃の、銃身とシリンダーを.357口径(つまり、.38スペシャル弾の本当の直径)にしたものである。フレーム、シリンダー、および銃身が、通常の.38スペシャル用の部品よりかなり頑丈なので、より高い圧力に耐えることが出来る。.38-44 HV 弾薬はすでに入手できないが、ほとんどの場合、後の.357マグナムに匹敵する、通常の.38スペシャルの二倍以上の圧力を発揮した。.357マグナムは、以前の弾薬の安全性の問題に配慮して、約薬莢を延長し、高い圧力の.357マグナム弾薬が、より短く低い圧力の.38弾薬用に設計された銃に装填できないようにしている。エルマー・キースは、また、弾頭の薬莢の外に出ている部分を増加させ、それによって薬莢内部の発射薬を装填する空間を広げた「キース・スタイル弾」に貢献した。キース弾は、また、大きく平たいを採用したので、より大きな殺傷力を発揮するために、エネルギーを効率よく伝達できた。同時に、この弾頭の形状はホローポイント弾のように凹んだ形ではなかったので、貫通力も高かった。このような特徴によって、キース弾は標的射撃だけでなく、狩猟にも非常に適していた。
法執行機関に対する銃器の提供者として再び首位に立つために、スミス&ウェッソンはD.B.ウエッソン大佐の主導で社内の努力を結集し、また、全米ライフル協会の技術部門のスタッフだったフィリップ・B・シャープの技術的な助言を仰いで、.357マグナムを開発した。新しい弾薬はスミス&ウェッソンの既存の.38スペシャル弾薬をもとに開発された。これは異なる発射薬を装填しており、最終的に薬莢は1/8インチ()延長された。ケースの延長は、必要だからではなく、安全上の問題からである。.38スペシャルと、キースによってロードされた初期の実験的な.357弾薬の物理的な寸法は同じだったので、実験的な.357マグナム弾薬を.38スペシャルのリボルバーに装填することが可能で、これは悲惨な結果を招くおそれがあった。スミス&ウェッソンの解決方法は、薬莢を延長することで、これによってマグナム用の発射薬をロードした弾薬は、その大きな圧力で使うために設計されていないリボルバーに装填できないようになった。
.357マグナム弾薬用の弾頭としては、開発中に様々な候補が上がった。スミス&ウェッソンにおける開発中に、オリジナルのキース弾は少し変更され、シャープ(Sharpe)弾のような形になった。それ自身はキース弾をもとにしていたが、キース弾の5/6の座面を持っていた。キース弾は通常はオーバーサイズで作られ、後から小さくされた。しかし、ウィンチェスターは、弾薬の開発中に実験を重ね、シャープ弾の形状を、弾頭の輪郭を保ったまま、少し変更した。最終的な弾頭は、キースとシャープの弾頭をもとにしていたが、どちらとも少し異なるものになった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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