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絶縁ゲートバイポーラトランジスタ : ミニ英和和英辞書
絶縁ゲートバイポーラトランジスタ[ぜつえんげーとばいぽーらとらんじすた]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

絶縁 : [ぜつえん]
  1. (n,vs) isolation 2. insulation 
: [よすが, えん]
 (n) a means of living, limbus, margin
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ラン : [らん]
 【名詞】 1. (1) run 2. (2) LAN (local area network) 3. (P), (n) (1) run/(2) LAN (local area network)

絶縁ゲートバイポーラトランジスタ : ウィキペディア日本語版
絶縁ゲートバイポーラトランジスタ[ぜつえんげーとばいぽーらとらんじすた]

絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(ぜつえんゲートバイポーラトランジスタ、Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)は半導体素子のひとつで、MOSFETをゲート部に組み込んだバイポーラトランジスタである。電力制御の用途で使用される。
== 歴史 ==
IGBTはサイリスタと同様にP-N-P-Nの4層からなる半導体素子でありながら、サイリスタ動作をさせずにMOSゲートで電流を制御できる素子である。このIGBT動作モードは1968年に山上によって特許公報昭47-21739で最初に提案された。また、1968年にはB.W. Scharf とJ.D. Plummerが4層の横型サイリスタでこのIGBT動作モードを実験的に初めて確認している。この動作モードを持つ最初の縦型素子は1982年にB. J. BaligaがIEDMで論文を発表しており、また、同様な論文が1982年にJ.P. Russel等がIEEE Electron Device Letterに投稿している。このIGBT動作をする素子はInsulated-Gate Rectifier (IGR)〔、 Insulated-Gate Transistor (IGT)〔B. J. Baliga, "Fast-switching insulated gate transistors", IEEE Electron Device Letters, Vol. EDL-4, pp. 452-454, 1983〕、 Conductivity-Modulated Field-Effect Transistor (COMFET)〔、やBipolar-mode MOSFETなどと呼ばれた。
J.D. Plummerは1978年に「4層のサイリスタでIGBTモードで動作する素子」を特許出願しており、USP No.4199774が1980年に登録され、B1 Re33209が1995年に登録されている。同様な特許はHans W. BeckeとCarl F. Wheatleyが1980年に「アノード領域を有するパワーMOSFET (power MOSFET with an anode region)」を米国特許出願している。この特許は「いかなる動作条件でもサイリスタ動作しない (no thyristor action occurs under any device operating conditions)」ことをクレイムしている。これは実質上、素子のすべての動作領域でラッチアップしないことを意味している。
1982年に発表されたIGRやCOMFETはスイッチングスピードが遅く、ラッチアップしやすい欠点があったが、1983年にはBaligaやA.M. Goodman等によって電子線照射によってスイッチングスピードが改善され、また、ラッチアップ耐量向上の努力がなされた。1983年にはGEがサンプル出荷を始めたが、ラッチアップは克服されなかった。GEの素子は大電流密度でサイリスタ動作してしまい、応用は限定され、その動作はJ.D. Plummerの特許の範囲であった。
完全なラッチアップの抑制は1984年、中川明夫等がIEDMで論文発表したノンラッチアップIGBTで初めて実現された〔。このノンラッチアップIGBTの設計概念は1984年に特許出願された〔中川他、特許1778841、特許1804232、A.Nakagawa, H. Ohashi, Y. Yamaguchi, K. Watanabe and T. Thukakoshi, "Conductivity modulated MOSFET" US Patent No.6025622 (Feb.15, 2000), No.5086323 (Feb.4, 1992) andNo.4672407 (Jun.9, 1987)〕。完全にラッチアップしないことを証明するため、1200 Vの素子を600 VのDC電源に直結して負荷なしで25 usの期間、素子をオンさせた。600 Vの電圧が素子に直接印加され、流れるだけの短絡電流が素子に流れたが、素子は破壊せずに25 us後に電流をオフできた。この素子特性は負荷短絡耐量と呼ばれるものでIGBTで初めて実現された〔A. Nakagawa et al., "Experimental and numerical study of non-latch-up bipolar-mode MOSFET characteristics", IEEE International Electron Devices Meeting Technical Digest, pp. 150–153, 1985〕。これによって、Hans W. BeckeとCarl F. Wheatleyによって特許提案された「素子の動作領域全体でラッチアップしないIGBT」が1984年に実現した。ラッチアップが完全に抑制されたノンラッチアップIGBTでは電流密度と電圧の積は5x105 W/cm2に達した。この値はバイポーラトラジスタの理論限界2x105 W/cm2を超えており、ノンラッチアップIGBTは破壊耐量が強く、安全動作領域が広いことが検証された。ノンラッチアップIGBTの実現によってHans W. BeckeとCarl F. Wheatleyの特許がIGBTの基本特許となり、ノンラッチアップIGBTがIGBTの設計標準となった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「絶縁ゲートバイポーラトランジスタ」の詳細全文を読む




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