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国際リニアコライダー : ミニ英和和英辞書
国際リニアコライダー[こくさいりにあこらいだー]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [くに]
 【名詞】 1. country 
国際 : [こくさい]
 【名詞】 1. international 
: [さい]
  1. (n-adv,n) on the occasion of 2. circumstances 
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

国際リニアコライダー : ウィキペディア日本語版
国際リニアコライダー[こくさいりにあこらいだー]
国際リニアコライダー(こくさいリニアコライダー、、略称ILC)とは、超高エネルギー電子陽電子の衝突実験をおこなうため、現在、国際協力によって設計開発が推進されている将来加速器計画
日本では、1990年代はじめより、高エネルギー加速器研究機構を中心として、初期に「Japan Linear Collider」と呼ばれ、アジア各国物理学者の参加を得て「Global Linear Collider」へと名称変更され開発が進められてきた構想があった。同時期より、ヨーロッパ (ドイツ電子シンクロトロン欧州原子核研究機構)、北アメリカ (SLAC国立加速器研究所) でも類似の計画が構想され、開発に従事する研究者間で、隔年の研究ワークショップが開催されてきた。
国際リニアコライダーは、2004年8月に「国際技術勧告委員会((ITRP))」が加速器の基本技術を一本化する勧告〔国際委員会が将来のリニアコライダー加速器に用いる基本技術を決定 〕を行ったのを受け、これらの構想が世界で1つの計画、「International Linear Collider(ILC)」に統合されたものである。
== 概論 ==
電子-陽電子衝突型の加速器で、最高のビームエネルギーを記録したのは2000年までCERNで稼働したLEP-II(209GeV)であり、最大のルミノシティ値を持っていたのは、2010年まで高エネルギー加速器研究機構で運転したKEKBである。CERNでは、LEP実験が終了し、LHC実験(陽子-陽子衝突型)へと移行し、2008年9月10日にその初期運転が、また2010年3月から本格実験が始まっている。
陽子-陽子もしくは陽子-反陽子衝突型の実験(ハドロン型とも呼ばれる)では、陽子、反陽子など複合粒子であるハドロン内部にあるクォーク同士の反応が複数並行して起こるなかで、多数の終状態粒子が発生する。そのため、どの終状態粒子がどのようなエネルギーのどのクォーク反応に由来したかの不確定性が常に伴い、データの選別と統計的分析に大きな労力と解析計算を必要とする。
一方、電子-陽電子の衝突実験(レプトン型とも呼ばれる)では、始状態での電子と陽電子のエネルギーが全部集約され、終状態粒子はすべてそこから生成される。したがって、バックグラウンド事象の排除が容易で、データ解析が比較的簡便、という利点がある。そのため、TeVクラスのレプトン衝突型実験を行おうという計画が、各地の物理学研究者の間での共通の夢であり目標でもあった。
「加速器基本技術の一本化」とは、常伝導型の加速空洞と超伝導型の加速空洞との開発研究の比較の結果、超伝導型の加速空洞の方が、空洞内で発生するウェーク場が比較的弱いためビーム品質を保ったまま大電流のビーム加速を行ううえで有利であること、空洞のQ値が高い(空洞内に高周波電力の共鳴状態をいったん発生したあとの減衰スピードがゆっくりである)ため、比較的低いピーク電力の高周波源で運転が足り、電力パルス長は増やす必要があるもののピーク電力を増やすよりは楽、などの点で評価され、決定されるに至ったものである。
KEKB実験にも記載があるように、電子-陽電子衝突を行う貯蔵リングタイプの加速器では、ビームエネルギーが大きくなるとシンクロトロン放射によるビームエネルギーの損失が急激に増大し、したがって加速電力を生成する装置の費用また電力経費が急激に増大する。これを緩和するには、リングの軌道曲率半径を大きくする必要がある。建設費用を最小にする設計最適化を行うと(貯蔵リングの総延長に比例するコストと必要加速電力に関係するコストの和をなるべく小さくする、ということである)、リングの大きさはビームエネルギーの二乗に比例することがわかっている。一方、リニアコライダーの建設費用は、おおむね線形加速器の総延長に比例するが、これは最終ビームエネルギーに比例することを意味する。これらは概念的なコストスケール則であって、コスト算出の詳細は当然具体的設計に依存するが、現在までの評価によれば、重心系エネルギー約200GeVで運転したCERNのLEP電子陽電子加速器を大幅に超えるエネルギーを電子陽電子衝突で目指すならば、リニアコライダーが必要、というのが関係研究者間の世界的了解事項である。それであっても、TeVクラスの重心系エネルギーを実現するためには、30kmを超える直線トンネルが必要となる。実際には、リニアコライダーの加速器施設の大部分は地下に建設され、とくに大深度トンネルを使った場合には地上用地取得の規模は限定的となるが、環境アセスメントなどにおいて十分な検討と準備が必要であることは従来の加速器施設と同様またはそれ以上となる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「国際リニアコライダー」の詳細全文を読む




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