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即位灌頂 : ミニ英和和英辞書
即位灌頂[そくいかんじょう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

即位 : [そくい]
  1. (n,vs) enthronement 
: [くらい]
  1. (n,n-adv,suf,vs) grade 2. rank 3. court order 4. dignity 5. nobility 6. situation 7. throne 8. crown 9. occupying a position 10. about 1 1. almost 12. as 13. rather 14. at least 15. enough to 1
: [いただき]
 【名詞】 1. (1) crown (of head) 2. summit (of mountain) 3. spire 4. (2) easy win for one 5. (3) something received 

即位灌頂 : ウィキペディア日本語版
即位灌頂[そくいかんじょう]
即位灌頂(そくいかんじょう)とは、11世紀ないし13世紀から江戸時代にかけて、天皇即位式の中で行われた密教儀式で、その内容は秘儀とされていた。一般的には即位式の前に摂関家、主に二条家の人物から天皇に対して印相真言が伝授される「印明伝授」と呼ばれる伝授行為と、即位式の中で天皇が伝授された印明を結び、真言を唱える実修行為を併せて即位灌頂と呼んでいるが、印明伝授と即位灌頂の実修を明確に区別する研究者もある〔上川 通夫「中世の即位儀礼と仏教」、408頁〕。ここでは印明伝授と即位灌頂を併せて説明する。
== 即位灌頂が生まれた背景 ==
灌頂は元来、古代インドの国王即位や立太子の際行われた、灌頂水と呼ばれる水が即位する王の頭上に注がれた儀式であった。やがてその灌頂の儀式が仏教儀式に取り入れられ、特に密教の中では伝法灌頂など重要な儀式とされるようになった。
日本に密教が伝来した9世紀に灌頂の儀礼が開始され、やがて密教の灌頂儀式が天皇の即位式に取り入れられ、即位灌頂が成立することになる。
日本に密教を伝えた中国では、皇帝の即位式に灌頂儀式が行われた形跡はない。これは日本と中国の、君主についての概念の差に起因していると考えられる。中国では皇帝の即位式は、皇帝と臣下との相互承認という色彩が強いのに対して、天孫降臨の神話を持つ日本では、即位式に宗教的な観念が入り込む余地が大きかったと見られる。また、灌頂が古代インドの国王即位の儀式に源流があるとはいえ、密教の教義に基づく印明伝授と実修からなる即位灌頂は、古代インドで行われていた儀式とは思想的にも内容的にも異なったものである〔松本 郁代「中世の即位灌頂と天皇」、99~101頁〕。
平安時代院政期、仏法の興隆が王権の興隆に直結するという仏教的国家観が意識されるようになる。その結果、金輪聖王十善の君などといった仏教的な名称が天皇の別称とされるようになり、即位式の中にも即位灌頂のような儀式が取り入れられるようになったとの説がある。このような状況を王権仏授説と呼ぶ研究者もいる〔平 雅行「日本中世社会と仏教」、462頁〕。
また古代以来、天皇が行ってきた神道儀式は中世以降衰退していった。例えば大嘗会の翌年に古くから行われてきた八十嶋祭は鎌倉初期以降行われなくなった。そして大嘗会自体や新嘗祭も、15世紀にはいったん中絶する。そのような中、天皇の宗教的権威を保つ新たな儀式として即位灌頂は生まれ、発展していったとみられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「即位灌頂」の詳細全文を読む




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