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不時着時の姿勢 : ミニ英和和英辞書
不時着時の姿勢[ふじちゃくじのしせい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ふ]
  1. (n-pref) un- 2. non- 3. negative prefix
不時 : [ふじ]
 【名詞】 1. emergency 2. unexpectedness
不時着 : [ふじちゃく]
  1. (n,vs) emergency landing 
: [とき]
  1. (n-adv,n) (1) time 2. hour 3. (2) occasion 4. moment 
: [ちゃく]
  1. (n,suf) (1) counter for suits of clothing 2. (2) arriving at .. 
姿 : [すがた]
 【名詞】 1. figure 2. shape 3. appearance 
姿勢 : [しせい]
 【名詞】 1. attitude 2. posture 
: [はずみ]
 【名詞】 1. (1) bounce 2. spring 3. rebound 4. (2) momentum 5. inertia 6. (3) spur of the moment

不時着時の姿勢 : ウィキペディア日本語版
不時着時の姿勢[ふじちゃくじのしせい]

不時着時の姿勢 (brace position, crash position) は航空機などにおいて不時着時の衝撃に備えて乗客がとる姿勢。陸上・海上を問わず、緊急着陸が必要な場合には客室乗務員が正しい姿勢を案内する。
== 種類 ==

国際的に統一された姿勢というものがあるわけではなく、各国が自国の航空当局の調査、ないし他国の調査結果を元に各々の姿勢を定めている。ただ、各国ともてんでばらばらというわけではなく、以下のような共通点がある。進行方向に向いた座席で、腰周りにしかベルトがない場合は
*着陸時に頭がぶつかりそうな場所に予め頭を当てて置く。例えば目の前の壁や前の人の座席など。頭が届かない場合には、頭のぶつかる予定の場所になるべく頭を近づけておく。
*ジャックナイフ現象サブマリーニング現象を防ぐため、ある程度体を屈めておく。
*足は地面に水平に。
英国では1989年のケグワース事故を受け民間航空局がHawtal Whiting Structures社に委託しコンピューターシミュレーションを使った不時着時の姿勢の調査を行った。この調査にはノッティンガム大学及び航空医療研究所も協力している。
本調査ではケグワースで得られた知見を元に、進行方向向きの座席用の姿勢が細部に渡り研究された。最終調査結果は英国の各航空会社に周知されている。英国の航空会社が採用している姿勢は米国等での採用例とはやや異なる。英国では、足と膝を揃えて、足をしっかりと地面につける(足の裏全面を床につけるか、前部のみをつけるかする)。この際足は膝より後ろに来るようにして、脛や足を前の席にぶつけて損傷してしまわないようにする。頭はできる限り前に出すようにし、前の席に届くようであれば、前の座席に頭を固定し、手は頭の後ろで重ねる(この時指は組まず、片方の手にもう片方の手を被せるだけにする)。肘は頭を囲うようにする。こうすることで衝突の衝撃で腕がばらばらになってしまったり、頭に物がぶつかるのを防ぐことができる。また、頭の位置は前の座席のなるべく低い位置に来るようし、荷棚から落ちてきた荷物で怪我を負わないようにする。
米国の不時着時の姿勢も英国とほぼ同じだが、手の位置が若干異なる。手は頭の後ろではなく、前の座席の上部に持ってゆき、片方の手でもう片方の手首を握る。頭は腕と腕の間に持っていく。前の席まで手が届かない場合には、踵を手で握るか、膝の下に手を回し、片方の前腕をもう片方の手で握るようにする。
研究者の間では、不時着時に頭がぶつかるであろう場所(前の座席の裏側や前面の壁)に予め頭を当てておくのが一番安全であるということで意見の一致が見られる。こうすることで着地時の頭への衝撃が最小限に抑えられる。頭部への損傷が激しいと、乗客が意識を失ってしまい、着地後に機外へ脱出することが難しくなる。
客室乗務員は乗務員用の補助席に座っているため、不時着時の姿勢も上記とは若干異なる。現在のところ客室乗務員向けの姿勢の研究はほとんどないが、各航空会社ともほぼ同様の姿勢を採用している。
客室乗務員が進行方向後ろ向きに座っている場合には、頭と背中をしっかりと座面に固定し、膝と足を揃えて足は航空会社によって膝よりやや前か後ろに持ってくる。後ろに持ってくる場合は"toes to tail(つま先を尻尾へ)"と呼ばれる。ヨーロッパ系の航空会社においては、手は重ねて頭の後部を抱えるようにし、肘をくっつける。この時腕で耳を隠してしまわないようにする。こうすることで顔への飛来物を腕で防ぐことができ、且つ機内を見渡せ、何か指示があった場合に聞き取ることができる。一方、米国のFAA(Federal Aviation Administration, 連邦航空局)の調査では、後ろ手に組むと首や脊椎に余分な負担をかけてしまうことが明らかになった。〔〕これを受け米国の航空会社では乗務員に手のひらを床面に向けて座面に置き、その上に座るように指導することが多い。この他にも手で膝を握る方法や一方の腕でもう一方の腕を抱え込むようにする方法もある。
進行方向前向きの座席の場合にも基本的には後ろ向きのときと同じ姿勢をとることになるが、足は膝より後ろに持ってゆき、航空会社によっては顎を首に近づけて(機長に敬礼するような格好)むち打ち症を防ぐようにしている。
この他に客室乗務員向け第三の姿勢があり、常用姿勢(normal brace position)と呼ばれる。この姿勢は通常の離着陸の際にとる姿勢で、不測の緊急事態の際に怪我を防ぎ、必要に応じて即座に前述の完全な不時着時の姿勢に移れるようになっている。 完全な姿勢との違いは、常用姿勢の場合腕を腹部の辺りで組むか、手のひらを上にして腿の下に差し込む点である。常用姿勢は「一分間チェック」の一環となっている。一分間チェックとは離着陸時に客室乗務員が復唱する確認項目のことで、例えばドアの開け方、二番目に近い非常ドアの位置、今陸上を飛行中なのか海上を飛行中なのか、もしもの場合は何を指示するか等を各々確認する。一分間チェックを通じて客室乗務員は離着陸時の自分の役割を確認し、緊急事態が発生した場合には臨機応変かつ速やかに対処できるようにしている。
米国の航空会社では新たな姿勢を採用するところが多い。新しい座り方は、手を膝の下に差し込まず、膝の上に水平に置くようにする。手を膝の下に差し込んで置くと緊急着陸時に怪我を負ったり押しつぶされてしまう恐れがあるためである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「不時着時の姿勢」の詳細全文を読む




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