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ロラード主義 : ミニ英和和英辞書
ロラード主義[ぎ]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [ぬし, おも]
 【名詞】 1. owner 2. master 3. lover 4. god 
主義 : [しゅぎ]
 【名詞】 1. doctrine 2. rule 3. principle 
: [ぎ]
 【名詞】 1. justice 2. righteousness 3. morality 4. honour 5. honor 

ロラード主義 ( リダイレクト:ロラード派 ) : ウィキペディア日本語版
ロラード派[ろらーどは]

ロラード派()あるいはロラード主義(英: )は、14世紀中頃から宗教改革の時代にかけて、イングランドで起こった政治的かつ宗教的な運動のこと。ロラード主義はオックスフォード大学の著名な神学者ジョン・ウィクリフの教えから発展し、その主張はローマ・カトリック教会の改革を要求するものであった。ロラード派はカトリックの事効論〔どのような聖職者からであれ、与えられた秘蹟は効力を持つとする説。〕を否定し、信仰において「本物の」聖職者であるかどうかがサクラメントを行う者の必要条件であるとした。さらに信心深い俗人にも聖職者と同じ儀式を行う力があると説いた。つまりロラード派によれば、宗教的な力と権限は、聖職のヒエラルキーに基づくのではなく、信仰心に拠るものであった。同様に、ロラード主義は聖職者の権威が、聖書の権威に基づいていることを強調した。彼らは「救済された教会」の概念を説いた〔ロラード派に典型的に見られるように、この時期の異端思想において、位階制に基づくカトリック教会に対置されたのが、フランチェスコ派の流行以来イエスの理想像であった清貧に基づく霊的な教会であった。これらの運動は反教権的な、したがって国民的な動きになったのであるが、しかし一方で同時期のドイツでは個人的な信仰に向かう動きも進行していた。〕。それはキリストの本当の教会を意味し、敬虔な信者の共同体であり、公的なカトリック教会と重なりながらも同質ではないとされた。またロラード派は予定説を唱え、両体共存説〔両体共存説とは、聖餐において、キリストの肉体としての存在は、パンブドウ酒の「なかに、とともに、もとに」共存しているとする説。ルター派に近い考え。カトリックはこれらが真にキリストの肉体と血に変わるとする全質変化(あるいは実体変化化体説)を唱える。〕に同意して全質変化〔両体共存説〕を否定し、教皇には清貧を求め、教会財産への課税を主張した。
== 語源 ==

ロラードという言葉("''Lollard''、''Lollardi'' あるいは ''Loller''")は学問的素養に乏しい者、たとえば英語のみで教育された者のことをいう一般的な蔑称であった。すなわち彼らはジョン・ウィクリフにしたがって、英語訳聖書によって活力を与えられていると考えられたからである。15世紀中頃までには、ロラードという用語は、一般に「異教徒」を意味するようになった。 他方ウィクリフ派は、一般により中立的な用語で、ロラード派と似たような主張であるものの、学問的素養が十分である場合に使われた。
ロラードという語の起源は明確ではないものの、4つの主要な説がある:
# オランダ語の「」、つぶやく人、ぶつぶつ言う人という意味の言葉に由来するとするもの。これは同じくオランダ語の「lull」もしくは「lollen」と関連があり、これらの語は「母は子供を寝かそうとなだめた」("''a mother lulls her child to sleep''")の「なだめる」というような、あるいは「歌う、詠唱する」というような意味である。
# ラテン語の「」、ドクムギに由来するとするもの 〔つまりカトリックの小麦にまぎれた雑草という意味である。〕。
# ワルドー派に転向し、ギュイエンヌの伝道者として著名であったロルハルド("''Lolhard''")というフランシスコ会士にちなんだとするもの。当時フランスのギュイエンヌ地方はイギリスの支配下にあったため、イングランドの民衆の信心に影響を与えた。彼は、1370年代ケルン火刑に処された。
# 中英語の「」、つまり「怠惰な放浪者、怠け者、詐欺的な乞食」を意味する言葉に由来するとするもの。ただしこれはおそらく後の用法で、チョーサーの『カンタベリー物語』によると考えられている。
おそらくもっとも信憑性の高いのはオランダ語起源説である。オランダではロラード主義の影響の下、ヘールト・フローテによって、1400年代の最後の20年に、オーファーアイセル地方共同生活兄弟団が作られた。とはいえ、ラテン語の「」(ドクムギ)も興味深い説である。チョーサーが書いた『カンタベリー物語』中の「弁護士の物語」("''The Man of Law's Tale''")のエピローグがそれを裏付けているかのようである。

"And he'll go starting up some heresy
And sow his tares in our clean corn, perchance."

「そして、彼は異端を始める
そして、彼はわれわれのきれいな小麦の中にドクムギの種をまく、偶然に」
--ジェフリー・チョーサーカンタベリー物語


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ロラード派」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Lollardy 」があります。




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