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ファランクス : ミニ英和和英辞書
ファランクス[らんく]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ラン : [らん]
 【名詞】 1. (1) run 2. (2) LAN (local area network) 3. (P), (n) (1) run/(2) LAN (local area network)
ランク : [らんく]
 【名詞】 1. rank 2. (n) rank

ファランクス : ウィキペディア日本語版
ファランクス[らんく]

ファランクス()は、古代において用いられた重装歩兵による密集陣形である。集団が一丸となって攻撃するファランクスは会戦において威力を発揮した。
== 東地中海でよく見られたファランクス ==

もっとも古いファランクス、もしくはそれに似た隊形は、紀元前2500年ほどの南メソポタミアですでに確認できる。鎧の有無は不明だが、大盾と槍による密集陣形がこの当時に存在していたことを示している〔『戦闘技術の歴史1』 p.8〕。しかし、その後中東では複合弓の発明によって戦場の主役の座は弓兵となっていく〔『戦闘技術の歴史1』 p.11〕。
 その後紀元前700年頃のアッシリアでも同様の隊形が用いられていたことが石版から確認できるが、鎧兜を着用した重装歩兵を用いたファランクスを大々的に用いたのは紀元前7世紀以後の古代ギリシャである。古代ギリシャにおいてファランクスを構成していたのは一定以上の富を持つ市民階級であり、当時の地中海交易の発達から甲冑が普及して重装歩兵部隊を編成することが可能となった。また、都市国家が形成されたことから同じ目的意識を持った集団が生まれたこともファランクスの形成に影響した〔『戦闘技術の歴史1』 P.22-24〕。
重装歩兵が、左手に円形の大を、右手にを装備し、露出した右半身を右隣の兵士の盾に隠して通例8列縦深程度、特に打撃力を必要とする場合はその倍の横隊を構成した。戦闘経験の少ない若い兵を中央部に配置し、古兵を最前列と最後列に配したが、右半身が露出することから、特に最右翼列に精強兵が配置された。同等な横幅をもつ敵と対峙して前進する際、これらの兵士は盾のない右側面を敵に囲まれまいとして右へ右へと斜行し、隊列全体がそれにつれて右にずれる傾向があった。攻撃の際は横隊が崩れないように笛の音に合わせて歩調をとりながら前進した。
戦闘に入ると100人前後の集団が密集して陣を固め、盾の上から槍を突き出して攻撃した。前の者が倒れると後方の者が進み出て交代し、また、後方の者が槍の角度を変更することで敵の矢や投げ槍を払い除けることも可能で、戦闘状況に柔軟に対応できる隊形でもあった。逆に部隊全体の機動性は全くなく、開けたような場所でないと真価を発揮しない。また、正面以外からの攻撃には脆い。
基本的にファランクスは激突正面に衝撃力と殺傷力を保持していたため、一旦乱戦になると転回機動は難しく、機動力を使った戦術としては用をなさなかった。時代が下ると、会戦において数的劣勢にあった側はファランクスに改良を加え、戦力を補完した。テーバイの将軍エパメイノンダスが使用した斜型密集隊形はロクセ・ファランクス(loxe phalanx, 斜線陣)と呼ばれ、レウクトラの戦いにて、勇名を轟かせたスパルタ軍を数で劣勢にあったにもかかわらず打ち負かした。
ここで用いられたロクセ・ファランクスは、一般的にいってファランクスの弱点である右側面(上述の最右翼の兵は右半身を露出していることによる)を確実に打ち破るため、スパルタ軍の12列縦深に対して、テーバイ軍左翼は50列縦深をとるというものだった。ファランクスは縦深が深いほうが、盾での押合い(オティスモス)において有利であり、消耗しても隊形を維持して持ちこたえることが可能となり、縦深は極めて重要な要素であった。ロクセ・ファランクスはその特性を活かした陣形といえる〔『戦闘技術の歴史1』 P.28-31〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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