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ハンマーム : ミニ英和和英辞書
ハンマーム[はんまー]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ハンマー : [はんまー]
 【名詞】 1. hammer 2. (n) hammer
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

ハンマーム : ウィキペディア日本語版
ハンマーム[はんまー]

ハンマーム(, hammām)は、中東全域に広く見られる伝統的な公衆浴場のことである。
語源は「温める」「熱する」を意味するアラビア語の動詞「ハンマ」に由来する〔八尾師『銭湯へ行こう・イスラム編 お風呂のルーツを求めて』、4頁〕。トルコ語では「ハマム (もしくはハマーム、)」という。
美的な外観と排水・熱効率が計算された内部の構造は建築学の視点から高く評価されている〔板垣『イスラーム世界がよくわかるQ&A100』、156-157頁〕。
== 概要 ==
ハンマームは保温などを目的として半地下に建てられ、採光・換気のための窓は設けられていない〔八尾師『銭湯へ行こう・イスラム編 お風呂のルーツを求めて』、194頁〕。乾燥帯に位置する浴場で使用される水は、ファラジカナートなどの給水路や井戸水から供給されている〔八尾師『銭湯へ行こう・イスラム編 お風呂のルーツを求めて』、220頁〕。浴場を温めるかまどの燃料は木材のほか、乾燥させた人畜の排泄物が使用される〔八尾師『銭湯へ行こう・イスラム編 お風呂のルーツを求めて』、220頁〕。かまどの火は料理の火種にも使われ、灰は肥料やセメントモルタルの原料として再利用される〔八尾師『銭湯へ行こう・イスラム編 お風呂のルーツを求めて』、219-220頁〕。
ハンマームの基本的な構造は、入り口に番台があり、内部に脱衣所と浴室がある。客は貴重品をハンマームの親方に預けて脱いだ衣服をまとめ、腰布を付けて入浴用のサンダルに履き替え、浴室に向かう。閉店前に必ず清掃を行う、ハンマーム内の水盤で洗濯を行ってはならないといった衛生面に関して厳しい規則があり、入浴のマナーとして腰布を纏うことが義務付けられている〔西尾哲夫『図説 アラビアンナイト』(ふくろうの本, 河出書房新社, 2004年5月)、54-55頁〕。しかし、これらの規則やマナーが必ず守られていたとは限らなかった〔。時代に関係なく庶民の女性は何も纏わずに入浴するのが通例となっている〔杉田『浴場から見たイスラーム文化』、31-33頁〕。
浴室はふつう蒸し風呂で、浴槽からのぼった蒸気で汗を出し、あかすり師(日本でいう「三助」に相当する)によるあかすりやマッサージ、剃毛のサービスを受ける。アッバース朝時代の記録には、シロップとレモン汁を煮詰めて作った脱毛剤が使われていたことが記録されている〔。中世には散髪、髭剃り、瀉血といった床屋の仕事も行うあかすり師が存在していた〔杉田『浴場から見たイスラーム文化』、27頁〕。あかすり師は、男性客に対しては男性、女性客に対しては女性があてられる〔奴田原「風呂」『新イスラム事典』、434-435頁〕。ハンマームで行われるマッサージは手荒ではあるが、快適だと言われる〔。洗面台で体を流し、入浴を終えた客は脱衣所で一服し、親方に入浴料を、あかすり師にはチップを支払って外に出る。「夜のハンマームにはジン(精霊、妖怪、魔人)が出没する」という俗信があり、営業時間を朝から日没の間に限る浴場も存在する〔。
脱衣所で体を休める客は近くの店から取り寄せたコーヒー水タバコなどを味わい、あるいは果物を食べたり、他の客との会話を楽しんだ。ハンマームはコーヒーハウスのように長時間くつろぎながら楽しむ交際、娯楽の場として庶民に愛されてきた。現代のアラブ世界の小説・映画にも、ハンマームを舞台とした場面が登場する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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