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シュッテ=ランツ : ミニ英和和英辞書
シュッテ=ランツ[らん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ラン : [らん]
 【名詞】 1. (1) run 2. (2) LAN (local area network) 3. (P), (n) (1) run/(2) LAN (local area network)

シュッテ=ランツ : ウィキペディア日本語版
シュッテ=ランツ[らん]

シュッテ=ランツ ()は、1909年から1917年にかけてドイツのシュッテ=ランツ飛行船会社によって設計・建造された硬式飛行船であり〔Wentzler 2000, p.5〕、全部で22隻が完成した。第一次世界大戦後も試験用1隻、旅客輸送用4隻の建造が計画されたが実現しなかった。シュッテ=ランツ飛行船は、フェルディナント・フォン・ツェッペリンが建造した有名なツェッペリン飛行船の、初期における強力なライバルだった〔。
== 沿革 ==
ツェッペリンLZ 4飛行船が1908年にエヒテルディンゲン(Echterdingen)で遭難したのをきっかけに、ヨハン・シュッテ教授は飛行船の設計について研究を始めた。教授は彼自身が科学的に設計した高性能飛行船を、学生の協力を得て開発することを決意した。そして1909年4月22日カール・ランツ博士や工業経営者、木製品メーカーなどと協力して「シュッテ=ランツ飛行船会社」を設立した。シュッテ=ランツの飛行船はいくつかの先進的な技術革新の導入を行い、立ち上がりから成功を収めた〔Griehl1990 〕。
第一次世界大戦終了までに24隻のシュッテ=ランツ飛行船が設計されたが、そのほとんどの代金はドイツ帝国の崩壊のために支払われなかった。最後の8隻が完成する頃には、熟練した乗組員がほとんど失われたことと、その木造構造にかかわる深刻な問題のために運用が不可能になっていた。飛行船の第一人者であるペーター・シュトラッサーは次のように言っている。
:『大部分のシュッテ=ランツ飛行船は戦闘場面での作戦行動、特に海軍による運用は不可能である。なぜなら、その木造構造は海上での運用に必ず付随する湿度の高い状況に対処することができないからである。』〔この判断により、シュッテ=ランツ社は木造飛行船の建造をあきらめ、管状アルミ製のフレームによる飛行船の研究を始めたが、結局完成しなかった。
第一次世界大戦後の時期、ランツ教授は、アメリカ海軍の硬式飛行船ZRS-4およびZRS-5への提案を行うとともに、大西洋と太平洋を横断して旅客輸送を行う一連の先進的巨大飛行船の設計を行った。しかし、連合国の反対により、いずれも実現することはなかった〔。
以下に示す全シュッテ=ランツ飛行船の一覧を詳細に見れば、同社が最終的に倒産に至った理由が良く理解できる。シュッテ=ランツ飛行船は、1918年まで、木材と合板を接着して作られていた。接着部分は湿気によって劣化しやすい傾向がある。防水が不完全な外皮の中に水が入ると、シュッテ=ランツ飛行船は構造的に脆くなった。この問題は雨天での作戦によって引き起こされる傾向があったが、のみならず、不完全な、あるいは損傷を受けた格納庫を使うことにより知らぬ間にそうなる場合もあった。
もう一つの問題は最初のものと関連する。ドイツ海軍は海岸近くの高湿度の場所に基地を持っており、それゆえ木製合板でできた機体を受け入れるのを嫌った。結果としてシュッテ=ランツ飛行船の主要な顧客はドイツ陸軍となったが、ドイツ陸軍は海軍よりも早く、飛行船が(空気より重い)飛行機の攻撃に対して無力であると断定した。以下のSL飛行船一覧からは、顧客が突然姿を消したことが明らかである。
3番目は技術的な問題である。木製合板はあるサイズまでは、飛行船の構造材料として理論的な優位が有ったが、張力に関するアルミニウム(後にはジュラルミン)の優位は、圧縮に関する木材の優位より重要であった。
会社の倒産には政治経済的要因もあるが、それはまだ完全に研究されてはいない。ドイツの軍と政府の中にはツェッペリンロビーがいて、ツェッペリン以外のあらゆる飛行船メーカー(それがどのような優れた技術革新を提案したかに関係なく)を排除することを望んでいたというのは確かなことである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「シュッテ=ランツ」の詳細全文を読む




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