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GENELEC ( リダイレクト:GENELEC(ジェネレック)は、フィンランド、東スオミ州、北サヴォ県のイーサルミ(Iisalmi)に本社を持ち、1978年に設立された音響メーカー。プロフェッショナル・モニタリング・システムまたはホーム・シアター向けのカスタム・インストール・システムなどを設計及び生産している。ホーム・シアター分野の製品も展開し、その拠点としてアメリカのマサチューセッツ州にGENELEC Inc.を置き、コンシューマー向けの製品も取り扱っている。== 来歴 ==GENELEC社は年前の1978年にフィンランドで設立され、モニタリング・システムを設計開発及び生産する音響メーカーであり、フィンランド国営放送へ同社のモニタリング・システムが導入されるなどの実績がある。主力商品はプロフェッショナル向けのモニタリング・システムが中心になっていて、パワー・アンプがシステムとしてパッケージングされるか、スピーカー本体に内蔵されたアクティブ・モニタリング・システムを軸に、現在では総合的なモニタリング・システムとしてコンシューマー向けマーケットにおいても様々な製品を開発している。スピーカー・システムとパワー・アンプ・システムが一体したモニタリング・システムとして構築された製品になるため、モニタリング・システムという呼称が使われている。特徴としては、スピーカーを駆動する為のパワー・アンプをチャンネル・ネットワークまたはスピーカーの数だけ搭載したマルチ・アンプ・ドライブ方式であり、バイ・アンプ(アンプが2台)またはトライ・アンプ(アンプが3台)などの構成になっている。例えば3ウェイ・スピーカー・システムの場合にはウーファー、スコーカー、トゥイーターという各々のスピーカー・ユニット用の周波数帯に分割された各帯域のオーディオ信号を別々のパワー・アンプで分割駆動する事により、位相歪みの軽減や各々のチャンネルに特化した回路設計などを行っている。マルチ・パワー・アンプ方式を採用していることにより、設置する場所の音響特性などに合わせたニュートラルなモニタリングバランスを確保するために、スピーカー・システムの背面部や内蔵のパワー・アンプ部分、または外部に設置する19インチ・ラックに収められた駆動用システムには、周波数帯域に応じたレベル・コントロール用のトリムまたはスイッチ類と、低域及び高域の減衰用フィルタリング回路を動作させるためのスイッチ類が搭載されているので、設置される場所の音響特性に応じた許容調整範囲が広くなっている。ニア・フィールド・モニタリング 耳から近い場所にスピーカー・システムを設置して聞く状態のこと。 用としてスピーカー・システム設置の場合で、ミキシング・コンソールのメーター・ブリッジ上へ設置しモニタリングする際などは、コンソールのパネル面による反射と拡散や、コンソール裏側部分と壁との間で起こる背面特性などで著しくモニタリング特性が変わってしまうため、スピーカー・スタンドなどを利用した一般的なリスニング環境とは大きく異なっている場合が多く、低域溜まり改善用の低域減衰設定(ロール・オフ)などと合わせ、スピーカー・システム再生特性の可変機能はニュートラルに近いモニタリング環境を設定するための搭載機能になっている。再生特性の設定作業を自動処理できるDSP シリーズでは、ユーザー側がトリムまたはスイッチ類を操作して音響特性調整を行わずに、スピーカーからのモニタリング音源入力用の専用マイクロフォンとコンピューターを組み合わせたシステムにより、演算処理で部屋に応じた適正な設定値を GLM™ GLMとは「Proprietary Genelec Loudspeaker Manager Network」の略で、GENELEC社独自のスピーカー調整用ネットワークの商標。 へ転送し、自動的にモニタリング特性の設定処理を行う AutoCal™ AutoCal™とは周波数特性を変えるために設定値を自動アライメント調整する機能の商標。 を持ち、SE™ (Small EnHzironments) DSP システム等も含め、DSP シリーズは新たな音響特性補正及び管理方法として発表されている。モニタリング・システムの中にはデジタル信号をAES/EBU、またはS/P-DIF端子への直接入力によりモニタリング可能な機種があり、DAWなどのデジタル出力を直接入力したモニタリングが可能になっている。また、AD9200Aという8チャンネル仕様の A/D コンバーターを搭載している機種とDSP シリーズやデジタル入力可能なモニタリング・システムと組み合わせる場合、スピーカー・システムとの間にはデジタル信号転送用のケーブル数本で接続できるシステムも構築可能になっている。エンクロージャーにおける設計方法では、独自開発の DCW™ という形状で音響面の反射などを考慮した設計によるパーツにスピーカーをマウントするモデルや、MDE™ 理論に基づくデザインによる独特の丸みを帯びた形状で構成されたエンクロージャー、Iso-Pod™ という接地面との振動伝播抑制パーツなどを採用したものが展開されている。エンクロージャーで使用されている材質が木製の場合には、MDF(Medium Density Fiberboard)またはパーティクル・ボードを使用した材料で組み上げられ、表面には木目を伴った薄い化粧板が張り付けられた状態で構成されていて、6000/8000シリーズなど金属が使用されている機種では、MDE™ 技術で設計された形状がダイキャスト製法で作られたアルミ合金素材で構成されている。全ての機種には、モニタリング中に過大突入レベルの音声信号などが入力されると、保護回路がアンプ出力回線を強制遮断させ、スピーカー・ユニットを保護する回路が標準で装備されている。 ) : ウィキペディア日本語版
GENELEC(ジェネレック)は、フィンランド、東スオミ州、北サヴォ県のイーサルミ(Iisalmi)に本社を持ち、1978年に設立された音響メーカー。プロフェッショナル・モニタリング・システムまたはホーム・シアター向けのカスタム・インストール・システムなどを設計及び生産している。ホーム・シアター分野の製品も展開し、その拠点としてアメリカのマサチューセッツ州にGENELEC Inc.を置き、コンシューマー向けの製品も取り扱っている。== 来歴 ==GENELEC社は年前の1978年にフィンランドで設立され、モニタリング・システムを設計開発及び生産する音響メーカーであり、フィンランド国営放送へ同社のモニタリング・システムが導入されるなどの実績がある。主力商品はプロフェッショナル向けのモニタリング・システムが中心になっていて、パワー・アンプがシステムとしてパッケージングされるか、スピーカー本体に内蔵されたアクティブ・モニタリング・システムを軸に、現在では総合的なモニタリング・システムとしてコンシューマー向けマーケットにおいても様々な製品を開発している。スピーカー・システムとパワー・アンプ・システムが一体したモニタリング・システムとして構築された製品になるため、モニタリング・システムという呼称が使われている。特徴としては、スピーカーを駆動する為のパワー・アンプをチャンネル・ネットワークまたはスピーカーの数だけ搭載したマルチ・アンプ・ドライブ方式であり、バイ・アンプ(アンプが2台)またはトライ・アンプ(アンプが3台)などの構成になっている。例えば3ウェイ・スピーカー・システムの場合にはウーファー、スコーカー、トゥイーターという各々のスピーカー・ユニット用の周波数帯に分割された各帯域のオーディオ信号を別々のパワー・アンプで分割駆動する事により、位相歪みの軽減や各々のチャンネルに特化した回路設計などを行っている。マルチ・パワー・アンプ方式を採用していることにより、設置する場所の音響特性などに合わせたニュートラルなモニタリングバランスを確保するために、スピーカー・システムの背面部や内蔵のパワー・アンプ部分、または外部に設置する19インチ・ラックに収められた駆動用システムには、周波数帯域に応じたレベル・コントロール用のトリムまたはスイッチ類と、低域及び高域の減衰用フィルタリング回路を動作させるためのスイッチ類が搭載されているので、設置される場所の音響特性に応じた許容調整範囲が広くなっている。ニア・フィールド・モニタリング 耳から近い場所にスピーカー・システムを設置して聞く状態のこと。 用としてスピーカー・システム設置の場合で、ミキシング・コンソールのメーター・ブリッジ上へ設置しモニタリングする際などは、コンソールのパネル面による反射と拡散や、コンソール裏側部分と壁との間で起こる背面特性などで著しくモニタリング特性が変わってしまうため、スピーカー・スタンドなどを利用した一般的なリスニング環境とは大きく異なっている場合が多く、低域溜まり改善用の低域減衰設定(ロール・オフ)などと合わせ、スピーカー・システム再生特性の可変機能はニュートラルに近いモニタリング環境を設定するための搭載機能になっている。再生特性の設定作業を自動処理できるDSP シリーズでは、ユーザー側がトリムまたはスイッチ類を操作して音響特性調整を行わずに、スピーカーからのモニタリング音源入力用の専用マイクロフォンとコンピューターを組み合わせたシステムにより、演算処理で部屋に応じた適正な設定値を GLM™ GLMとは「Proprietary Genelec Loudspeaker Manager Network」の略で、GENELEC社独自のスピーカー調整用ネットワークの商標。 へ転送し、自動的にモニタリング特性の設定処理を行う AutoCal™ AutoCal™とは周波数特性を変えるために設定値を自動アライメント調整する機能の商標。 を持ち、SE™ (Small EnHzironments) DSP システム等も含め、DSP シリーズは新たな音響特性補正及び管理方法として発表されている。モニタリング・システムの中にはデジタル信号をAES/EBU、またはS/P-DIF端子への直接入力によりモニタリング可能な機種があり、DAWなどのデジタル出力を直接入力したモニタリングが可能になっている。また、AD9200Aという8チャンネル仕様の A/D コンバーターを搭載している機種とDSP シリーズやデジタル入力可能なモニタリング・システムと組み合わせる場合、スピーカー・システムとの間にはデジタル信号転送用のケーブル数本で接続できるシステムも構築可能になっている。エンクロージャーにおける設計方法では、独自開発の DCW™ という形状で音響面の反射などを考慮した設計によるパーツにスピーカーをマウントするモデルや、MDE™ 理論に基づくデザインによる独特の丸みを帯びた形状で構成されたエンクロージャー、Iso-Pod™ という接地面との振動伝播抑制パーツなどを採用したものが展開されている。エンクロージャーで使用されている材質が木製の場合には、MDF(Medium Density Fiberboard)またはパーティクル・ボードを使用した材料で組み上げられ、表面には木目を伴った薄い化粧板が張り付けられた状態で構成されていて、6000/8000シリーズなど金属が使用されている機種では、MDE™ 技術で設計された形状がダイキャスト製法で作られたアルミ合金素材で構成されている。全ての機種には、モニタリング中に過大突入レベルの音声信号などが入力されると、保護回路がアンプ出力回線を強制遮断させ、スピーカー・ユニットを保護する回路が標準で装備されている。[じぇねれっく]

GENELEC(ジェネレック)は、フィンランド東スオミ州北サヴォ県のイーサルミ(Iisalmi)に本社を持ち、1978年に設立された音響メーカー。プロフェッショナル・モニタリング・システムまたはホーム・シアター向けのカスタム・インストール・システムなどを設計及び生産している。ホーム・シアター分野の製品も展開し、その拠点としてアメリカのマサチューセッツ州にGENELEC Inc.を置き、コンシューマー向けの製品も取り扱っている。
== 来歴 ==
GENELEC社は年前の1978年にフィンランドで設立され、モニタリング・システムを設計開発及び生産する音響メーカーであり、フィンランド国営放送へ同社のモニタリング・システムが導入されるなどの実績がある。主力商品はプロフェッショナル向けのモニタリング・システムが中心になっていて、パワー・アンプがシステムとしてパッケージングされるか、スピーカー本体に内蔵されたアクティブ・モニタリング・システムを軸に、現在では総合的なモニタリング・システムとしてコンシューマー向けマーケットにおいても様々な製品を開発している。スピーカー・システムとパワー・アンプ・システムが一体したモニタリング・システムとして構築された製品になるため、モニタリング・システムという呼称が使われている。
特徴としては、スピーカーを駆動する為のパワー・アンプをチャンネル・ネットワークまたはスピーカーの数だけ搭載したマルチ・アンプ・ドライブ方式であり、バイ・アンプ(アンプが2台)またはトライ・アンプ(アンプが3台)などの構成になっている。例えば3ウェイ・スピーカー・システムの場合にはウーファースコーカートゥイーターという各々のスピーカー・ユニット用の周波数帯に分割された各帯域のオーディオ信号を別々のパワー・アンプで分割駆動する事により、位相歪みの軽減や各々のチャンネルに特化した回路設計などを行っている。
マルチ・パワー・アンプ方式を採用していることにより、設置する場所の音響特性などに合わせたニュートラルなモニタリングバランスを確保するために、スピーカー・システムの背面部や内蔵のパワー・アンプ部分、または外部に設置する19インチ・ラックに収められた駆動用システムには、周波数帯域に応じたレベル・コントロール用のトリムまたはスイッチ類と、低域及び高域の減衰用フィルタリング回路を動作させるためのスイッチ類が搭載されているので、設置される場所の音響特性に応じた許容調整範囲が広くなっている。ニア・フィールド・モニタリング 〔耳から近い場所にスピーカー・システムを設置して聞く状態のこと。〕 用としてスピーカー・システム設置の場合で、ミキシング・コンソールのメーター・ブリッジ上へ設置しモニタリングする際などは、コンソールのパネル面による反射と拡散や、コンソール裏側部分と壁との間で起こる背面特性などで著しくモニタリング特性が変わってしまうため、スピーカー・スタンドなどを利用した一般的なリスニング環境とは大きく異なっている場合が多く、低域溜まり改善用の低域減衰設定(ロール・オフ)などと合わせ、スピーカー・システム再生特性の可変機能はニュートラルに近いモニタリング環境を設定するための搭載機能になっている。
再生特性の設定作業を自動処理できるDSP シリーズでは、ユーザー側がトリムまたはスイッチ類を操作して音響特性調整を行わずに、スピーカーからのモニタリング音源入力用の専用マイクロフォンとコンピューターを組み合わせたシステムにより、演算処理で部屋に応じた適正な設定値を GLM™ 〔GLMとは「Proprietary Genelec Loudspeaker Manager Network」の略で、GENELEC社独自のスピーカー調整用ネットワークの商標。〕 へ転送し、自動的にモニタリング特性の設定処理を行う AutoCal™ 〔AutoCal™とは周波数特性を変えるために設定値を自動アライメント調整する機能の商標。〕 を持ち、SE™ (Small EnHzironments) DSP システム等も含め、DSP シリーズは新たな音響特性補正及び管理方法として発表されている。
モニタリング・システムの中にはデジタル信号をAES/EBU、またはS/P-DIF端子への直接入力によりモニタリング可能な機種があり、DAWなどのデジタル出力を直接入力したモニタリングが可能になっている。また、AD9200Aという8チャンネル仕様の A/D コンバーターを搭載している機種とDSP シリーズやデジタル入力可能なモニタリング・システムと組み合わせる場合、スピーカー・システムとの間にはデジタル信号転送用のケーブル数本で接続できるシステムも構築可能になっている。
エンクロージャーにおける設計方法では、独自開発の DCW™ という形状で音響面の反射などを考慮した設計によるパーツにスピーカーをマウントするモデルや、MDE™ 理論に基づくデザインによる独特の丸みを帯びた形状で構成されたエンクロージャー、Iso-Pod™ という接地面との振動伝播抑制パーツなどを採用したものが展開されている。エンクロージャーで使用されている材質が木製の場合には、MDF(Medium Density Fiberboard)またはパーティクル・ボードを使用した材料で組み上げられ、表面には木目を伴った薄い化粧板が張り付けられた状態で構成されていて、6000/8000シリーズなど金属が使用されている機種では、MDE™ 技術で設計された形状がダイキャスト製法で作られたアルミ合金素材で構成されている。
全ての機種には、モニタリング中に過大突入レベルの音声信号などが入力されると、保護回路がアンプ出力回線を強制遮断させ、スピーカー・ユニットを保護する回路が標準で装備されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「GENELEC(ジェネレック)は、フィンランド、東スオミ州、北サヴォ県のイーサルミ(Iisalmi)に本社を持ち、1978年に設立された音響メーカー。プロフェッショナル・モニタリング・システムまたはホーム・シアター向けのカスタム・インストール・システムなどを設計及び生産している。ホーム・シアター分野の製品も展開し、その拠点としてアメリカのマサチューセッツ州にGENELEC Inc.を置き、コンシューマー向けの製品も取り扱っている。== 来歴 ==GENELEC社は年前の1978年にフィンランドで設立され、モニタリング・システムを設計開発及び生産する音響メーカーであり、フィンランド国営放送へ同社のモニタリング・システムが導入されるなどの実績がある。主力商品はプロフェッショナル向けのモニタリング・システムが中心になっていて、パワー・アンプがシステムとしてパッケージングされるか、スピーカー本体に内蔵されたアクティブ・モニタリング・システムを軸に、現在では総合的なモニタリング・システムとしてコンシューマー向けマーケットにおいても様々な製品を開発している。スピーカー・システムとパワー・アンプ・システムが一体したモニタリング・システムとして構築された製品になるため、モニタリング・システムという呼称が使われている。特徴としては、スピーカーを駆動する為のパワー・アンプをチャンネル・ネットワークまたはスピーカーの数だけ搭載したマルチ・アンプ・ドライブ方式であり、バイ・アンプ(アンプが2台)またはトライ・アンプ(アンプが3台)などの構成になっている。例えば3ウェイ・スピーカー・システムの場合にはウーファー、スコーカー、トゥイーターという各々のスピーカー・ユニット用の周波数帯に分割された各帯域のオーディオ信号を別々のパワー・アンプで分割駆動する事により、位相歪みの軽減や各々のチャンネルに特化した回路設計などを行っている。マルチ・パワー・アンプ方式を採用していることにより、設置する場所の音響特性などに合わせたニュートラルなモニタリングバランスを確保するために、スピーカー・システムの背面部や内蔵のパワー・アンプ部分、または外部に設置する19インチ・ラックに収められた駆動用システムには、周波数帯域に応じたレベル・コントロール用のトリムまたはスイッチ類と、低域及び高域の減衰用フィルタリング回路を動作させるためのスイッチ類が搭載されているので、設置される場所の音響特性に応じた許容調整範囲が広くなっている。ニア・フィールド・モニタリング 耳から近い場所にスピーカー・システムを設置して聞く状態のこと。 用としてスピーカー・システム設置の場合で、ミキシング・コンソールのメーター・ブリッジ上へ設置しモニタリングする際などは、コンソールのパネル面による反射と拡散や、コンソール裏側部分と壁との間で起こる背面特性などで著しくモニタリング特性が変わってしまうため、スピーカー・スタンドなどを利用した一般的なリスニング環境とは大きく異なっている場合が多く、低域溜まり改善用の低域減衰設定(ロール・オフ)などと合わせ、スピーカー・システム再生特性の可変機能はニュートラルに近いモニタリング環境を設定するための搭載機能になっている。再生特性の設定作業を自動処理できるDSP シリーズでは、ユーザー側がトリムまたはスイッチ類を操作して音響特性調整を行わずに、スピーカーからのモニタリング音源入力用の専用マイクロフォンとコンピューターを組み合わせたシステムにより、演算処理で部屋に応じた適正な設定値を GLM™ GLMとは「Proprietary Genelec Loudspeaker Manager Network」の略で、GENELEC社独自のスピーカー調整用ネットワークの商標。 へ転送し、自動的にモニタリング特性の設定処理を行う AutoCal™ AutoCal™とは周波数特性を変えるために設定値を自動アライメント調整する機能の商標。 を持ち、SE™ (Small EnHzironments) DSP システム等も含め、DSP シリーズは新たな音響特性補正及び管理方法として発表されている。モニタリング・システムの中にはデジタル信号をAES/EBU、またはS/P-DIF端子への直接入力によりモニタリング可能な機種があり、DAWなどのデジタル出力を直接入力したモニタリングが可能になっている。また、AD9200Aという8チャンネル仕様の A/D コンバーターを搭載している機種とDSP シリーズやデジタル入力可能なモニタリング・システムと組み合わせる場合、スピーカー・システムとの間にはデジタル信号転送用のケーブル数本で接続できるシステムも構築可能になっている。エンクロージャーにおける設計方法では、独自開発の DCW™ という形状で音響面の反射などを考慮した設計によるパーツにスピーカーをマウントするモデルや、MDE™ 理論に基づくデザインによる独特の丸みを帯びた形状で構成されたエンクロージャー、Iso-Pod™ という接地面との振動伝播抑制パーツなどを採用したものが展開されている。エンクロージャーで使用されている材質が木製の場合には、MDF(Medium Density Fiberboard)またはパーティクル・ボードを使用した材料で組み上げられ、表面には木目を伴った薄い化粧板が張り付けられた状態で構成されていて、6000/8000シリーズなど金属が使用されている機種では、MDE™ 技術で設計された形状がダイキャスト製法で作られたアルミ合金素材で構成されている。全ての機種には、モニタリング中に過大突入レベルの音声信号などが入力されると、保護回路がアンプ出力回線を強制遮断させ、スピーカー・ユニットを保護する回路が標準で装備されている。」の詳細全文を読む




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