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パパラギ : ウィキペディア日本語版
パパラギ

パパラギ』()は、1920年ドイツで画家で作家のエーリッヒ・ショイルマンによって出版された書籍である。ヨーロッパを訪問したサモアの酋長ツイアビが帰国後、島民たちに西洋文明について語って聞かせた演説をまとめたものとしているが、実際はショイルマンの手によるフィクション偽書)である〔(1999c) “Weird Papalagi and a Fake Samoan Chief - A Footnote to the Noble Savage Myth”. Rongorongo Studies - A Forum for Polynesian Philology 9(1): 23-32 & 9(2): 62-75.〕。
== 概要 ==
「パパラギ」とは「白い人」、「外国人」の意である。この本では、ツイアビがヨーロッパを訪れて見た「パパラギ」について語るという形式で、西洋文明の批判が展開される。ショイルマンはサモアに1年滞在したが、第一次世界大戦の勃発によりサモアを離れた。
この本は10以上の言語に翻訳された。ヒッピー・ムーブメントの時代には人気を博し、出版から50年後にカルト本としての様相を呈した。ドイツ語版だけでも170万部が売れた。
日本では1981年に『パパラギ―はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集』(著:ツイアビ、訳:岡崎照男)として立風書房から出版された。では開高健村上龍朝日新聞天声人語が賞賛している。
文化人類学者の間では、ツイアビの演説がサモアの話法とは異なっていることなどから、この本は実際にはツイアビの演説をまとめたものではなく、ショイルマンの創作だと考えられてきた。上記の天声人語での評も、ツイアビが実在の人物かどうかは不明というスタンスを取っている。近年の研究により、ツイアビは現地語で「酋長」を意味する言葉であり、本書でツイアビとされている人物はアガエセ(Agaese)という名のドイツ軍の軍属で、ヨーロッパを訪問したこともなかったことなどが分かっている。しかし、ドイツ及び日本での出版時にはフィクションとの断り書きがなかったので、真実だと取り違えている人も多い〔例えば、日本版のサモア風の装釘をした和田誠は『ほんの数行』(七つ森書館2014年)に「当時の彼の言葉は少しも古くなっていない上に、ますます耳が痛い言葉である」といって、疑っていない評を書いている。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「パパラギ」の詳細全文を読む



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