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ティパサ遺跡 : ウィキペディア日本語版
ティパサ

ティパサ (ベルベル語:ⵜⵉⵒⴰⵣⴰ, アラビア語:تيبازة) は、アルジェリア沿岸部にあるティパサ県の県庁所在地。1857年に建造されたその近代的な町並みは、砂浜でひときわ目立っている。町の名前はアラビア語で「荒廃した都市」の意味である。その名前の由来となった古代ローマの遺跡群が町には残り、ユネスコ世界遺産にも登録されている。

== 歴史 ==

=== 古代史 ===
ティパサはフェニキア人によって建てられた。クラウディウス帝のときに古代ローマの軍事拠点とされたあと、市 (municipium) になった。その都市は海を見下ろす3つの小丘の上に建てられた。家々のほとんどは中央の丘に建てられたが、その痕跡は残っていない。かわりに、西の丘の大バシリカ (Great Basilica) とアレクサンデル大聖堂 (Basilica Alexander)、東の丘の聖サルサ大聖堂 (Basilica of St Salsa) の計3つの教会堂、2つの墓地、浴場、劇場、アンフィテアトルムなどの廃墟は残っている。また、城壁のラインは明瞭に辿ることが出来るし、東の丘のふもとには港跡がある。
バシリカ群は、モザイク模様に覆われた石棺が並ぶ墓地に囲まれている。ステファヌ・グセル (Stéphane Gsell) に発掘された聖サルサ大聖堂は、一つの身廊と二つの翼廊からなり、モザイク模様がなお残っている。大バシリカは何世紀にも渡って石切り場と化してはいたが、7つの翼廊に分かれていた教会のプラン(平面図)は見て取れる。教会の土台の下で、硬い石の地盤から墓石が切り出された。それらの切り出された跡には、24の石棺を納めるためのスペースの空いた直径18mの円形のものもあった。
キリスト教は早期に伝来し、3世紀にはティパサは司教座になっていたが、住民の多くは非キリスト教徒のままだった。4世紀にあったとされる出来事に、聖女サルサの殉教がある。伝説によれば、キリスト教徒の乙女サルサは、住民が信仰していたヘビの偶像の頭部を海に棄ててしまい、激昂した住民たちの石打ちに遭って、死んでしまったという。奇跡的に海から引き上げられた彼女の亡骸は、港の上の丘に葬られ、そこに小さな礼拝堂が建てられたという。これが後に聖サルサ大聖堂になったとされる。
484年には、ヴァンダルの王Hunericが、この地にアリウス派の司教を派遣した。それから程なくして、住民のほとんどはスペインへ逃げた。その一方で、残った住民たちは苛烈な迫害にさらされた。これ以降、古代都市ティパサは歴史から姿を消す。今も残る荒廃した有様が、後にやってきたアラブ人たちによるものであろうとなかろうと、どちらにしても彼らはこの町には定住することはなかった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Tipasa 」があります。



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