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ギャズビー : ウィキペディア日本語版
ギャズビー

ギャズビー―"E"の文字を使わない5万語以上の物語』 (''Gadsby: A Story of Over 50,000 Words Without Using the Letter "E"'' ) は、1939年のアーネスト・ヴィンセント・ライトの小説である。廃れつつある架空の都市ブラントン・ヒルズを巡り、この街を蘇らせる主人公のジョン・ギャズビーと彼が率いる青年組織の活躍を描いている。
この小説はリポグラムによって書かれており、"e"を含む単語は使われていない。自費出版された当時はほとんど注目されなかったが、今では実験小説の愛好家から親しまれるとともに、蔵書家の間でも稀覯書としてたいへんな人気を集めている。後の版ではサブタイトルが変更され「"E"の文字のない5万語の小説」となっているものがある(''50,000 Word Novel Without the Letter "E"'' )。また刊行後28年目の著作権更新に手違いがあったことから、この小説はアメリカでは1968年パブリック・ドメインに入っている〔http://collections.stanford.edu/copyrightrenewals/bin/search/simple/process?query=Gadsby〕。
== リポグラム ==
この小説は50,110語中に一切 "e"を含んでいない〔Lederer, Richard (1998), The Word Circus: a Letter-Perfect Book, Springfield: Merriam-Webster, ISBN 978-0-87779-354-0 〕。『ギャズビー』の序文でライトは一番の苦労が動詞の過去形につく接尾辞である"-ed" を回避することだったと述べており、"-ed"をとらない動詞や助動詞の"do"を使って(例えば"walked"のかわりに"did walk")文章を組み立てた点を強調している。言葉の選択肢が狭まったことで数量や代名詞、その他多くの常用語を伴う論述も大幅に制限され、ライトは7から29までの数量については語ることができなかった〔Gadsby: A Story of 50,000 Words Introduction, online copy hosted at Spineless Books〕。言語学の専門誌である『Word Ways』に掲載された記事によれば、"e"を避けようとしたライトにも使用可能だったのは英語において最も使用頻度の高い上位500語のうち250語だった〔 Names and Games: Onomastics and Recreational Linguistics: An Anthology of 99 Articles Published in Word Ways, the Journal of Recreational Linguistics from February 1968 to August 1985 Eckler, Albert Ross, ed. (1986), University Press of America, ISBN 978-0-8191-5350-0〕。また時に省略形が使われているが、あくまでその語の完全形にも"e"が含まれていない場合だけである。例えば、"Dr." (doctor)や"P.S." (postscript) など。
またライトは有名な言い回しをリポグラムで言い換えることもしている。音楽は「野蛮人の胸をなごませる」("calm a wild bosom")し〔訳注:ウィリアム・コングリーブの戯曲『喪服の花嫁』中の台詞「Music has charms to soothe a savage breast」のもじり〕、ジョン・キーツの『エンディミオン』にある「美しきは永遠なる喜び」("a thing of beauty is a joy forever") という詩句がEの文字を使わずに ("a charming thing is a joy always"と) 表現されている〔 ''Egadsby! Ernest Vincent Wright's Machine Dreams'' , Ed Park, The Village Voice, Aug. 6 2002〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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