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WEP ( リダイレクト:Wired Equivalent Privacy ) : ウィキペディア日本語版
Wired Equivalent Privacy
Wired Equivalent Privacy(直訳すると有線同等機密、通称WEP)はIEEE 802.11無線ネットワークのセキュリティのためのアルゴリズムだったが、容易に解読されたため廃れた。無線ネットワークは電波を使ってメッセージを放送するようなもので、有線ネットワークに比べて盗聴が容易である。1997年に登場したとき、WEPは従来からある有線LAN並みの機密性を提供するものと期待されていた。
2001年以降、暗号解読者らによって深刻な弱点がいくつか明らかとなり、最終的には容易に入手可能なソフトウェアを使って数分でWEPコネクションを解読可能な状態となっている。数カ月以内にIEEEは新たなタスクフォース802.11iを立ち上げ、この問題の対策を検討し始めた。2003年には802.11iによってまとめられつつあった改正案のサブセットである Wi-Fi Protected Access (WPA) でWEPを置き換えることを Wi-Fi Alliance が発表した。2004年には802.11iのまとめた規格 (WPA2) が承認され、IEEEは正式に WEP-40 と WEP-104 が「本来のセキュリティ目標を達成できなかったため、置換される」ことを宣言した。脆弱性が明らかになっているにも関わらず、WEPはその後も広く使われていた。WEPは安価で旧式なパーソナル用途向け無線LANルーターでも使用可能なセキュリティ手段で、通りすがりの他人に安易に無線ネットワークを使用されることは防げるものの、悪意を持って意図的に盗聴しようという試みに対しては無防備である。
なお、WEPを ''Wireless Encryption Protocol'' の略としている例が散見されるが間違いである。
== 詳細 ==
WEPは1999年9月に承認された元々の IEEE 802.11 規格の一部である。WEPでは機密保持のためにストリーム暗号RC4を使い、データ完全性保証のためにCRC-32チェックサムを使う。2004年に新たな機構に置換されたが、今も規格文書に記載されている。
標準的な64ビットのWEPは40ビットの鍵 (WEP-40) を使い、24ビットの初期化ベクトル (IV) と連結してRC4の鍵ストリームを生成する。WEPの当初のドラフト版が作成されたころ、アメリカ政府は輸出向けの暗号技術を制限していたため、鍵の長さが制限されていた。鍵としては、10桁の16進文字列(0-9 と A-F)あるいは5文字の英数字(0-9、a-z、A-Z)として指定される(16進文字列の場合、1桁あたり4ビット × 10桁 + 24ビットIV = 64ビットWEP鍵。英数字の場合、1文字あたり8ビット × 5文字 + 24ビットIV = 64ビットWEP鍵)。
制限が解除されると大手メーカーは拡張された128ビットのWEPプロトコルを実装するため、鍵長を104ビットにした (WEP-104) 。128ビットWEPの鍵は、26桁の16進文字列をユーザーが入力する形で設定するのがほとんどである。これに24ビットのIVを生成して付け加え、最終的な128ビットのWEP鍵とする。鍵を英数字で指定する場合には13文字となる(16進文字列の場合、1桁あたり4ビット × 26桁 + 24ビットIV = 128ビットWEP鍵。英数字の場合、1文字あたり8ビット × 13文字 + 24ビットIV = 128ビットWEP鍵)。
いくつかのベンダーは152ビットおよび256ビットWEPを実装した。これは、128ビットの場合と同様にIVは24ビットで、残る128ビットあるいは232ビットを鍵として指定できる。この128ビットあるいは232ビットぶんの鍵も32桁あるいは58桁の16進文字列として指定する。鍵を英数字で指定する場合には16文字あるいは29文字となる(16進文字列の場合、1桁あたり4ビット × 32桁 + 24ビットIV = 152ビットWEP鍵、あるいは1桁あたり4ビット × 58桁 + 24ビットIV = 152ビットWEP鍵。英数字の場合、1文字あたり8ビット × 16文字 + 24ビットIV = 256ビットWEP鍵、あるいは1文字あたり8ビット × 29文字 + 24ビットIV = 256ビットWEP鍵)。
WEPのセキュリティ上の問題は鍵の長さだけではない。鍵が長ければ、暗号解読にはより多くのパケットを盗聴する必要があるが、必要なトラフィックを生じさせる積極的な攻撃方法が存在する。WEPの他の弱点としては、IV衝突の可能性やパケット改変の可能性があり〔、それらは鍵を長くしても対策にはならない。
現在、WEPの傍受状況は極めて悪いと言われている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Wired Equivalent Privacy 」があります。




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