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自爆テロ : ミニ英和和英辞書
自爆テロ[じばくてろ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

自爆 : [じばく]
  1. (n,vs) suicide bombing, e.g., crashing one's plane into a target 2. self-destruction
: [ばく]
  1. (int) exclamation 2. burst of laughter
テロ : [てろ]
 【名詞】 1. (abbr) terror 2. terrorism 3. (P), (n) (abbr) terror/terrorism

自爆テロ : ウィキペディア日本語版
自爆テロ[じばくてろ]

自爆テロ(じばくテロ、英:suicide terrorism)とは、犯人自身も死亡する事を前提としたテロリズムである。通常、人は自然と自分の身を守ろうとするもので、テロリズムなどの犯罪を行う場合でもそうしたがるものなのだが、自爆テロでは自分が死ぬことを承知の上で殺人破壊活動などを行う。攻撃の内容がテロリズムに当たるのかどうかを特に問わない場合はsuicide attack “自殺攻撃”と呼ばれている。
ここでは爆弾を用いたものに限らず、犯人自身が必然的に死ぬことを承知の上で行う攻撃やテロリズム全般を扱う。
== 概要 ==
一般に、「自爆テロ」と日本語に訳されているのは、英語で「suicide terrorism」と呼ばれているものである。
通常、人というのは、自身の身を守るもので、テロリズムを行う犯人も、計画を立てる時、何かを攻撃するにしても自分は生き残ろうとする。だが、自爆テロというのは、そうした常識に逆らうもの、常識を超えたものである。
世のさまざまな警備策(セキュリティ)というのは一般に人は自分の身を守るものだという前提の上に組み立てられていることが多い。たとえば、逃げ道が無い場所では犯行はしづらいだろう、とか、人が何らかの物を床に置いてそそくさとそれから遠ざかるように立ち去ったら(その段階になって)人の命に危険を及ぼす可能性のある不審物と見なして調べたり除去する、とか、もしも怪しげな人物がいたら心理的に威嚇すれば遠ざけることができる(はずだ)、といったような警備上の常識的な判断の中にも、“犯人も(通常の人のように)自身を守ろうとするものだ”という前提が暗黙裡に置かれている。
通常、誰かが爆弾を爆発させて誰かを攻撃する計画を立てる場合でも、通常は当然のように起爆させる人が生き残ること大前提に置いた上で考えるもので、その結果、タイマーを作動させて爆弾の遠くに離れるか、あるいは遠隔操作で起爆させるか、ロケットなどに目標のところまで爆弾を運ばせ目標地点で爆発させる必要がある、と考えることになる。ところが犯人が自身が死ぬことを承知の上で行動する、ということになると、そうしたタイマーや遠隔起爆装置やロケットの類は必要ない、ということになり、犯人は単純に犯行の場で自身の手で爆弾を起爆させればいい、ということになる。すると、通常のセキュリティ(防御、警備)の常識・前提が覆ってしまい、警備する側の常識的な想定を超えたものになり、警備に一種の「盲点」や「穴」のようなものが出現することになる。
自爆テロというのは、貧しくて高度な教育を受けていない人のグループでも実行できてしまい、お金のかかる電子装置などを用意しなくても確実に攻撃目標を攻撃できてしまうので『貧者のスマート爆弾』とも言われている。もともと英語のsuicide bombing(自爆)を日本語訳した言葉だが、原語が軍施設や兵士に向けられた攻撃・破壊活動も含む。〔日本で「自爆テロ」という場合は、軍施設などに向けたものに加えて、無関係・無抵抗の民間人に向けられたテロ攻撃を指していることも多い。〕 suicide bombingを機械的に「自爆テロ」と訳したことによる混乱も見られる(#用語の相違参照)。
はじめに自爆テロ戦術が多発したのは、スリランカタミル・イーラム・解放の虎(LTTE)であり、シンハラ族タミル族双方の民族紛争と虐殺の中で生み出された戦法であった。1990年代は襲撃と並んで闘争手段の一つとなり、女性の自爆者も出ている。
中東地域では1983年4月18日ベイルートにおけるアメリカ大使館爆破事件イスラムシーア派組織ヒズボラが実行して以後、イスラム過激派(当初は主にシーア派)の常套的な攻撃方法として定着する。以降、チェチェン紛争パレスチナの第二次インティファーダアメリカ同時多発テロイラク戦争を経て、イスラム過激派による自爆テロの発生件数と犠牲者は増加の一途をたどっている。
特にイラク戦争以降、イスラム教徒のあいだで火に油を注ぐように、反欧米感情が高まり、イスラム世界を中心に世界各国に拡散する傾向にある。たとえば、今まで自爆テロのなかったヨーロッパでも、2004年のマドリード列車爆破テロで実行犯の一部が逮捕のさい自爆したほか、2005年のロンドン・バス爆破テロでイスラム系住民の若者が自爆。アフガニスタンにおいては、ソ連のアフガニスタン侵攻軍閥内戦時代にもほとんど見られなかった自爆テロが、近年になって首都カーブルなどで頻発している。いずれもイラク戦争で伸張したアルカーイダの影響が大きいと指摘されている。最近では、テロリストがストリートチルドレンなどの子供を騙し荷物(爆弾)を兵士に渡した所でタイマーなどで爆発させるといった手段を用い、さらに洗脳しやすい子供が狩り出されている。また貧困層がよく狩り出される。他にも、自爆死したテロリストの家族について、家族の自爆死の精神的ショックを利用してマインドコントロールを行い、絶望感と攻撃対象への憎悪を煽り、その家族をさらに自爆テロ犯に仕立て上げる様な事も行われている。ただし、しばしば行われる誤解は、自爆テロが宗教的観点に基づくというものや、貧困層の人間や子供を使われることが多いというものだが、実際には政治基盤が悪く官僚や党の権力が弱い、国民的な民主的国家における世論の操作に用いられるものであり、宗教よりは精神病理に関係がある事が認められている。また、チェチェンやクルド系のテロ以外では成人男性が多く、中産階級や大学出の人間が大半である。実際にはむしろテロの方ではなく、テロの対象である外国地域が宗教国家に属している事が多い。
イラク戦争の中で殺害された戦場ジャーナリスト橋田信介の妻、橋田幸子が新宮市での講演で、アラブ人と現代の日本人の思想の違いを説明している。これによると、イスラム社会の諺に『人の命は山よりも重く、羽根よりも軽い』という『愛する人を殺された悲しみは山より重く、あだ討ちのための自分の命は羽根より軽い』というものがあり、この思想が自爆テロを引き起こす根底として存在しているという。これは浄土宗の開祖・法然の『あだ討ちが美徳ならば憎しみの連鎖はいつまでも続き、何も生まれないと思う』という思想と正反対のものでもあるとしている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「自爆テロ」の詳細全文を読む




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