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比放射能 : ミニ英和和英辞書
比放射能[ひほうしゃのう]
specific radio activity
===========================
: [ひ]
  1. (n,n-suf) (1) ratio 2. proportion 3. (2) Philippines 
放射 : [ほうしゃ]
  1. (n,vs) radiation 2. emission 
放射能 : [ほうしゃのう]
 【名詞】 1. radioactivity 
: [よく, のう]
  1. (adv,n,vs) being skilled in 2. nicely 3. properly 4. well 5. skillfully 6. thoroughly
比放射能 : ウィキペディア日本語版
比放射能[ひほうしゃのう]

比放射能(ひほうしゃのう、''specific radioactivity〔『英辞郎 第五版』、EDP編、アルク、2010年2月4日 ISBN 978-4-7574-1820-2。〕''または''specific activity''〔 小田稔ほか編、『理化学英和辞典 』、研究社、1998年、項目「specific activity」より。ISBN 978-4-7674-3456-8〕)または質量放射能(しつりょうほうしゃのう)とは、放射性同位体を含む物質の、単位質量あたりの放射能の強さのことである〔物理学辞典編集委員会編、『物理学辞典三訂版 』、培風館、2005年、項目「比放射能」より。ISBN 4-563-02094-X。〕。言い換えれば、単位時間・単位質量あたりに同一の放射性物質が壊変する回数であり、SI単位で表せばBq g-1となる〔J.E.BRADY・G.E.HUMSTON著 『ブラディ一般化学 下』若山信行・一国雅巳・大島泰郎訳、東京化学同人、1992年、869頁。ISBN 4-8079-0348-9。原文でもキログラムではなくグラムでSI単位と記述がある。〕。ほかにもSI接頭辞を用いてkBqやμgなどの誘導単位として表記されることもある〔飯田博美編、『放射線概論第6版』、通商産業研究所、2005年、129頁。ISBN 978-4-86045-101-1〕。とくに同一の放射性物質を単位質量だけ集めた時の放射能の強さのことを言う〔〔、項目「放射能」より。〕。放射性物質で汚染された空気・液体・土壌・食品等も同様の単位あるいは質量ではなく体積あたりの放射能の強さ〔物理学辞典編集委員会編、『物理学辞典三訂版 』、培風館、2005年、項目「放射能濃度」より。ISBN 4-563-02094-X。〕で表されるが、こちらは単に放射能濃度〔あるいは単位質量あたりの放射能という〔国立天文台編、『理科年表平成24年版ポケット版』、丸善出版、2011年、1056頁。ISBN 978-4-621-08438-0〕。
なぜこのような量を考えるのかといえば、原子数・質量・放射能はすべて一対一に対応してそれぞれに換算が可能となるからである。さらには全て一対一対応するため、半減期の計算で放射能の強さは、原子数や質量で置き換えても成立する。
つまり比放射能の概念を理解することによって、放射性物質のグラムからベクレルの換算などが可能となったり、原子数からベクレルの計算が可能となったりする。前者の場合漏れだした放射能を質量で表されてもベクレル総量に換算できるし、特に後者の場合は、系列をなす簡単な系を考え(たとえば飯舘村で話題になったネプツニウム239-プルトニウム239系)、最初の物質の半減期が極めて短く、ほぼすべてが壊変してしまったと考えれば、比放射能から原子数が等しいと近似して、前者の放射能がわかれば後者の放射能を近似計算できるといった方法も可能となるわけである。
== 物理量としての比放射能 ==

次元は、''M'' -1 ''T'' -1であり、単位は、Bq/kg、Bq/gCi/gなどである。比放射能が大きい放射性物質ほど、多くの放射線を出す能力があると言える。これは半減期の微分方程式より、ある時点での崩壊数''N'' (''t'' )が初期値''N'' (0)や崩壊定数''λ''に比例することより、明らかであろう。
放射性物質には、それぞれに固有の半減期があり、同じ質量(陽子と中性子の数の和が等しい)や同じ元素(陽子の数が等しい)の放射性同位体であっても、それが壊変によって放出される放射線の量が異なる。
半減期が小さいほど、多くの放射線を出すために、比放射能は半減期反比例の関係にある。なぜならば、半減期の微分方程式より、微小時間''dt'' 内の崩壊確率は''λdt'' で表されるためである〔
〕。
この関係を別の方法で表現するならば、まず、半減期は

で与えられたことに注意しよう。ここで''λ''は崩壊定数である。ここで''λ''がいろいろな値を取ると考えてみよう。ln(2)は定数であるから、''λ''が大きくなれば、明らかに半減期は小さくなる。一方で''λ''が小さくなれば、半減期は大きくなることが直ちに分かる。同様に崩壊定数を

のように表せば、半減期が短いほど、崩壊定数が大きくなるという同様の関係が成立することがわかるだろう。
この事実はたとえばセシウム134の半減期を2年、セシウム137の半減期を30年とし、崩壊定数を計算してみると前者は

であり、後者は

と明らかに

と半減期の短いセシウム134の崩壊定数のほうが大きくなっており、半減期長いセシウム137の崩壊定数のほうが小さい。これは半減期が短いほど崩壊定数は大きくなり、逆に半減期が長いほど、崩壊定数が小さくなるという事実を表している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「比放射能」の詳細全文を読む




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