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リヤカー : ミニ英和和英辞書
リヤカー[ちょうおん]
rear car
===========================
カー : [かー]
 【名詞】 1. car 2. (n) car
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
リヤカー : ウィキペディア日本語版
リヤカー[ちょうおん]

リヤカー / リアカーとは金属製のパイプと空気入りタイヤで構成された2輪の荷車である。日本では軽車両としての公道利用が認められており、もしくは自転車、オートバイによって牽引して使われている。
なお、“リヤカー/リアカー”の名称は和製英語であり、日本で考案された際、サイドカー(Side + Car)にならって「後部(Rear)に位置する車(Car)」の意でリヤカーと命名された。英語でこのような「人力により牽引される1軸2輪の荷車」は特に区別されずに「荷車」全般を指す言葉である“''Cart''”(複数形は''Carts'')とのみ呼ばれることが通例で、人力によって移動することを特記する際にのみ“''Hand Cart''”(''Hand carts'')の語が用いられる。
== 概要 ==
1921年頃、海外からサイドカー日本輸入された時にサイドカーとそれまでの荷車の主流だった大八車の利点を融合して、静岡県富士市青島の望月虎一発明した〔富士市農協設立50年・富士市農協合併5周年記念誌「大地とともに」 12ページ 富士市農業協同組合 1998〕。
江戸時代以来の大八車の欠点としては、次のような点があった。
* 大きな木製のスポーク型車輪(接地面を鉄で巻いた)は製造時の精度・強度確保を木工職人の熟練技術に頼っていた。破損時の修繕には手間が掛かり、またフレーム共々丈夫な木で組み上げられていたため、重かった。
* 左右輪が車軸で連結されて荷板床下を通る原始的構造の弊害。重心が高く横転しやすいうえ、内輪差の吸収手段もないため、左右旋回時は牽き手が車輪を引きずるように力を込めて動かねばならず、車輪の磨耗原因にもなった。
* 軸受けは堅い木の平軸受けで、専ら油脂補給による潤滑に頼っていたため、停止状態からの引き出しが重かった。特に貨物積載時の引き出しは困難であった。
* 振動が激しく、物によっては荷痛みのおそれがあったため、輸送できる貨物が限られた。
これら大八車の問題点の多くが、リヤカーでは金属部材の導入や自転車・サイドカーの手法を援用することで解決されている。
ごく細身の型鋼、もしくは鋼管で牽引用の梶棒部まで含むフレーム全体を組み、車輪はオートバイや自転車と同様に金属製のワイヤースポークを利用、車軸はなく、自転車同様のボールベアリングで左右独立支持された両輪間に荷台床を落とし込んだ形態となっている。さらに車輪には空気入りゴムタイヤを填めている。結果、大八車に比して大幅な進歩を遂げた。
* 金属製フレームは曲げ加工やリベット留め(後年は溶接も可能となった)などの組み立て手段を許容し、木材よりも簡潔な構造を採れるため、軽量になった。
* 金属製のスポーク車輪は大正時代、すでに日本国内の自転車工場で大量生産されていた。軽量なうえ、車体からの脱着も簡単で、日本各地に出現していた自転車店での修繕が容易となった。ゴムタイヤは防振に役立った。
* 左右輪が独立していて長い車軸がないため、車輪中心より低い位置に荷台床を配置でき、重心が低くなって安定すると共に旋回も自由となり、貨物積載量も増した。
* ベアリングの使用によって引き出し抵抗が小さくなり、牽引が容易になった。
大正時代後期からは小口輸送向けに、小型トラックの一種であるオート三輪が都市部から普及し始めてはいたが、当時の日本における中小零細事業者の多くにとっては極めて高価なもので、容易に導入できなかった。対してリヤカーは、市井の零細な工場でも製作可能で、ごく安価な存在であり、本格的なモータリゼーション以前であった太平洋戦争前後の長期間、手牽き、もしくは自転車牽引などで、小口輸送の簡便な手段として極めて広範に用いられた。
しかし、戦後のモータリゼーション進展で自動車が普及するにつれ、一般的な小口物流の手段としては1950 - 1960年代以降、速力や効率で勝るオート三輪・軽トラックなどに取って代わられ、次第に衰退した。それでも限られた用途ながら、軽便さゆえの長所があり、2000年代でも日本国内での実用例が見られる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「リヤカー」の詳細全文を読む




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