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ポアンカレ計量 : ミニ英和和英辞書
ポアンカレ計量[ぽあんかれけいりょう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [けい]
  1. (n,n-suf) plan 
計量 : [けいりょう]
  1. (n,vs) measurement 2. computation 
: [りょう]
 1. amount 2. volume 3. portion (of food) 4. basal metabolic rate, quantity

ポアンカレ計量 : ウィキペディア日本語版
ポアンカレ計量[ぽあんかれけいりょう]
数学におけるポアンカレ計量(ポアンカレけいりょう、)は、アンリ・ポアンカレにその名を因む、二次元の負曲率一定曲面を記述する計量テンソルである。この計量は、双曲幾何リーマン面において様々な計算を展開する際に広く用いられる。
二次元の双曲幾何の表現には、互いに同値な三種類がよく用いられる。ひとつは上半平面上の双曲空間のモデルを与えるポアンカレ上半平面模型、もうひとつは単位円板上の双曲空間のモデルを与えるポアンカレ円板模型であり、このふたつは等角写像(共形写像)およびメビウス変換によって与えられる等距写像によって関連付けられる。いまひとつの表現は穴あき円板上のもので、その関係性はq-類似によっても表される。以下これらについて述べる。


== リーマン面上の計量についての概観 ==
複素数平面上の計量を一般に、λ を ''z'' および を変数とする正実数値函数として
: ds^2=\lambda^2(z,\bar)\, dz\,d\bar
なる形に表すことができ、複素数平面上の曲線 γ の長さ ''l''(γ) は
: l(\gamma)=\int_\gamma \lambda(z,\bar)\, |dz|
で与えられる。また、複素数平面の部分集合 ''M'' の面積 area(''M'') は
: \text(M)=\int_M \lambda^2 (z,\bar)\,\frac\,dz \wedge d\bar
と書ける。ただし、\wedge体積形式を構成するのに用いる外積である。この計量の行列式の値は λ4 に等しく、従って行列式の平方根は λ2 である。平面上のユークリッド体積形式 ''dx''∧''dy'' に対して、
: dz \wedge d\bar=(dx+i\,dy)\wedge (dx-i \, dy)= -2i\,dx\wedge dy
なる関係が成り立つ。函数 Φ(''z'', ) が計量ポテンシャル (''potential of the metric'') であるとは
: 4\frac \frac \Phi(z,\bar)=\lambda^2(z,\bar)
を満たすことを言う。ラプラス-ベルトラミ作用素 Δ は
: \Delta = \frac \frac \frac = \frac \left(\frac + \frac \right)
で与えられ、計量のガウス曲率 ''K'' は
: K=-\Delta \log \lambda
で与えられる。この曲率はリッチのスカラー曲率テンソルの半分である。
等距写像 (isometry) は角度と弧長を保ち、リーマン面上では等距写像は座標変換と同一視される。つまり、ラプラス-ベルトラミ作用素も主曲率も等距写像に関する不変量なのである。従って例えば、''S'' が計量 λ2(''z'', ) ''dz'' ''d'' を、''T'' が計量 μ2(''w'', ) ''dw'' ''d'' をそれぞれ持つリーマン面とすれば、写像
: f\colon S \to T;\; z\mapsto w(z)
が等距変換となるための必要十分条件は ''f'' が共形写像となることであり、それには
: \mu^2(w,\bar)\;\frac\,\frac = \lambda^2(z, \bar)
が成り立てば十分である。ここに、写像が共形であることを要求することは
: w(z,\bar)=w(z)
が成り立つこと、即ち、
: \frac w(z) = 0
が満たされることを言うに他ならない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ポアンカレ計量」の詳細全文を読む




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