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ニューソート : ミニ英和和英辞書
ニューソート[ちょうおん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

ニューソート : ウィキペディア日本語版
ニューソート[ちょうおん]

ニューソートNew Thought、新思考)は、19世紀アメリカ合衆国で始まったキリスト教における潮流のひとつ、一種の異端的宗教・霊性運動で、現世利益の追求を戒めるキリスト教プロテスタント系のカルヴァン主義への反発を背景として生まれ〔川上恒雄 著『「ビジネス書」と日本人』 PHP研究所、2012年〕、ラルフ・ワルド・エマーソンの哲学を支えに徐々に社会に浸透した〔宗教と科学について-ニューエイジ批判を通しての一考察- 渋沢光紀 日蓮宗 現代宗教研究所〕。アメリカのメスメリスト〔メスメリズムはフランツ・アントン・メスメルに始まる治療法で、催眠術のもとになった。〕(催眠治療家)・心理療法家フィニアス・クインビー「成功哲学」の元祖フィニアス・クインビー【前編】―スピリチュアル史解説[コラム] 伊泉龍一 マイナビニュース〕やクリスチャン・サイエンスの創始者メリー・ベーカー・エディの思想を中心とする。アメリカの対抗文化の流れを汲むニューエイジの源流のひとつである。
ニューソートは、聖書の内容を従来とは違う立場から解釈しようとするもので、「人間の意識は宇宙と繋がっている」と考え、その根拠を聖書に求める思想が主流である〔羽仁礼 著 『超常現象大事典』 成甲書房、2001年〕。「そもそも『原罪』は存在せず、あらゆる人々がキリストの力を内包している」「正統的宗教哲学は数百年間過ちを犯し続けてきた」といった主張を展開して異端視されたが、従来の禁欲的キリスト教思想に疑問を抱いていた思想家、労働者、零細農場や工場の経営者らに影響を与えた〔。
生長の家」の創設者谷口雅春光明思想と訳しているように、気持ちを明るく保つことによって運命が開けるというポジティブ・シンキングや、日本でも著作がベストセラーになっているイギリス出身の牧師ジョセフ・マーフィーの成功法則などもニューソートの一環であり、いわゆる成功哲学の著者の多くがこれに属する人々である。心や思考の性向が健康や経済状態として表れる(思いは現実になる)という考え方は、現代の自己啓発やビジネス書の源流である。日本では、(1850 - 1924)や (1862 – 1932、別名ヨギ・ラマチャラカ)、(1866 - 1958)の翻訳書が明治後期から昭和初期に出版された〔〔吉永進一「民間精神療法書誌(明治・大正編)」、「心理主義時代における宗教と心理療法の内在的関係に関する宗教哲学的考察」研究代表者 岩田文昭 (大阪教育大学教育学部助教授) 平成13〜平成15年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(1))研究成果報告書 平成16年3月〕。マーデン、アトキンソンは中村天風、トラインは谷口雅春京セラの創業者稲盛和夫などに影響を与えた〔〔。
==概要==
禁欲を説いたカルヴァン主義への反発として19世紀に生まれた運動で、源流として、新教のカルヴァンに火刑にされた16世紀の神学者・医者・人文主義者セルヴェストス(ミシェル・セルヴェ)や、17〜8世紀の科学者・神学者・神秘家エマニュエル・スウェデンボルグを認める向きもある〔。直接的には、フィニアス・クインビーというメスメリスト(催眠治療家)・心理療法家の治療哲学・病気観が元になっている。彼は、患者の心の在り様が病に影響しており、病気の本質は患者が持つ誤った信念であり、信念を正せば病気が治ると考えた〔漆原直行 著 『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』 マイナビ、2012年〕。ニューソート運動は「ポジティブ・シンキング」という言葉を通して普及し、アメリカの価値観や成功哲学自己啓発のルーツの一つとされている。
マーチン・A・ラーソンはニューソートの主張を以下のように要約する〔ラーソン(1990)〕。
*人間の心情と意識と生命は宇宙と直結している。
*あらゆる病の本質は自己意識に対する無知が原因である。
*原罪は存在せず、万人が「キリスト」の力を内包している。
*全人類に、喜びと成長と発展と幸福の機会が既に与えられている。
*人間は内なる「神」の一部を顕現すべく無限の発展を遂げつつある。
*正統的宗教哲学は数百年間過ちを犯し続けてきた。
*愛の力は神の意志の地上的表現である。
ニューソートの多くは説得を主な技法としたが、1893年シカゴの世界宗教会議でスワミ・ヴィヴェーカナンダが人気となってから、インドの心身訓練法もアメリカに伝わり、インド人ヨガ行者ラマチャラカを名乗り呼吸法の著作を刊行した (1862 – 1932)のように、ニューソートの中には呼吸法を取り入れたものもあった〔。アトキンソンの思想は、西洋エソテリシズム(秘教)の生命エネルギー概念をインド思想に読みこんだもので、分かりやすく実践的であり、当時ベストセラーとなっている。ラマチャラカ名義の著作は欧米では現在も読まれており、日本では大正期に著作が翻訳され、プラナ療法として霊術など民間療法に取り入れられた〔。
ニューソート団体の多くは、お互いに緩やかな結びつきの単立のキリスト教会の形を取ることが多く、その結果、海外ではニューソートの一派としても知られている日本の新宗教生長の家は、世界最大のニューソート団体ということになっている。
近年ではニューソート思想にニューエイジ〔「チャネリング」と呼ばれるシャーマン的な入神行為によってもたらされる「神からの啓示」を教義とする神秘主義思想。〕の概念を付与した形の自己啓発団体も欧米を中心に数々存在している。日本ではア・コース・イン・ミラクルズ(ACIM、奇跡講座)の分派、ニール・ドナルド・ウォルシュの一派、分派など判別が付かないほどに入り乱れている。各々の信奉者が集まり勉強会と称した読書会なども盛んである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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