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スペイン料理 : ミニ英和和英辞書
スペイン料理[すぺいんりょうり]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

スペイン : [すぺいん]
 (n) Spain, (n) Spain
: [りょう]
  1. (n,n-suf) material 2. charge 3. rate 4. fee 
料理 : [りょうり]
  1. (n,vs) cooking 2. cookery 3. cuisine 
: [り]
 【名詞】 1. reason 

スペイン料理 : ウィキペディア日本語版
スペイン料理[すぺいんりょうり]

スペイン料理(スペインりょうり)とはスペイン固有の料理のことであり、イベリア半島の山の幸と地中海の海の幸をよく生かした料理で知られる。2010年、イタリア料理ギリシア料理モロッコ料理と共に、スペイン料理が、地中海の食事としてユネスコ無形文化遺産に登録された。
== スペイン料理の地域性と特徴 ==

スペイン料理の特徴として素材を生かした調理があり、地方にはそれぞれの地域の特産品を生かした独特の料理がある〔フィーブルマン『スペイン/ポルトガル料理』、10-11頁〕〔横田「スペイン料理」『スペイン・ポルトガルを知る事典』、193-195頁〕。イベリア半島は「ヨーロッパの尾」「アフリカの頭」と言われ、古来から異なる民族・文化・宗教が交差しており、スペインの食文化はイベリア半島の歴史的背景の影響を受けている〔『世界の食べもの』合本3巻、145頁〕。
スペインは地方によって気候風土、文化、習慣が異なるため、材料やその調理方法は様々で、事実上スペイン料理として一括りにはできない。スペイン料理の地域差を表した言い回しに「スペインのどこに行ってもあるものはワインオルチャータ、クァハダ(素焼きの壺に入れられたヨーグルト)だけ」というものがある〔東谷『スペイン入門』、48頁〕。「北では煮込み、中部では焼きもの、南部ではフライ」と、地域ごとの調理法の違いを表した言葉もある〔辻『スペイン料理』、138頁〕。しかし、スペイン料理の根底には、同じイベリア半島ポルトガル料理と同じく、各家庭ごとに異なるレシピを持つ「デル・プエブロ(民衆の料理、del pueblo)」の精神が根付いている〔フィーブルマン『スペイン/ポルトガル料理』、10頁〕。
地方料理の分類方法については定説がなく、20世紀後半の料理紹介ではその時々のスペインの行政区画に従って、それぞれの地域で食べられている料理の特色を列挙していることが多い〔立石『スペイン』、150頁〕(スペインの地方行政区画も参照)。国内全ての地方や社会階級で食べられている「国民料理」に相当する料理は長らくの間存在していなかったが、1960年代の観光産業の発展の結果、各地の郷土料理が「国民料理」に分類されるようになった〔立石『スペイン』、116-119頁〕。こうした中でカタルーニャバスクガリシアの地域ナショナリズムが抑圧されたフランコ独裁政権では、カスティーリャ地方のコシードが国民料理に据えられ、他地域の全ての煮込み料理がコシードから派生したと喧伝された〔立石『スペイン』、117-118頁〕。
全ての地方料理に共通する事項としては、オリーブオイルが使用されることが挙げられる〔坂東『現代スペインを知るための60章』、169-170頁〕。オリーブオイルの生産に伴って輸送業、輸出業も発達し、オリーブオイルはスペインの食文化のみならず経済の基盤にもなっている〔。「新しいスペイン料理」(ヌエバ・コシーナ、nueva cocina)においてはデザートにもオリーブオイルが使われているが、一方で個性の強いオリーブオイルをすべての料理に使用することを避けて料理によって油を使い分ける傾向もある〔坂東『現代スペインを知るための60章』、172-173頁〕。
世界一歴史の古いソースと言われるアリオリソース (Alioli)〔フィーブルマン『スペイン/ポルトガル料理』、78頁〕〔荻内「料理と酒」『スペイン』、297頁〕をはじめ、焼いた鶏肉からにじみ出る油を使ったチリンドロン (Chilindron) など、多くのソースが料理に使われている。特にバスク、アラゴンといったスペイン北東部は、特徴的なソースが使われる地域として知られる〔フィーブルマン『スペイン/ポルトガル料理』、103頁〕。しばしばスペイン料理は香辛料がふんだんに使われている印象をもたれるが、こうした先入観とは裏腹に香辛料はあまり使われない〔。しかし、18世紀以前のスペイン料理には過剰とも言われるほどの香辛料が使われていた〔立石『スペイン』、31-32,96頁〕。
スペインには変わり種のパンは存在していないが、ミガスなどの残り物のパンを生かした多くの料理が生まれている〔辻『スペイン料理』、87頁〕。固くなってしまったパンは「石」を意味するピエドラ (Piedra) と呼ばれるが、「固くなったパンもスープに入れれば美味しくなる」という意味の「石でも煮れば柔らかくなる」という格言が存在する〔。
スペイン人は食生活に対して保守的な傾向があると言われているが、20世紀末になって珍しい外国の料理を供するレストランが大都市で増加し、若年層を中心に人気を博している〔市川「人生はいかにすれば謳歌できるか」『スペイン』、160頁〕。タパスピンチョスなどの伝統的なスペインのファーストフードとは異なる、ハンバーガーフライドチキンなどの外来のファーストフードも若年層に好まれているが、児童の肥満の原因がファーストフードにあるという指摘も出されている〔坂東『現代スペインを知るための60章』、263-264頁〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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