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ザクIII : ウィキペディア日本語版
ザクIII[ざくすりー]

ザクIII (ザクスリー、ZAKU-III) は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器で、有人操縦式の人型ロボット兵器モビルスーツ」(MS)の一つ。初出は、1986年放送のテレビアニメ機動戦士ガンダムΖΖ』。
作中の敵側勢力である「ネオ・ジオン軍」の量産機。『機動戦士ガンダム』に登場するジオン公国軍の主力機「ザクII」の発展型として開発され、同機の特徴である高い汎用性と拡張性を持つ。しかし、同時期に開発された「ドーベン・ウルフ」との競合に敗れ、少数生産にとどまったとされる。
劇中では、ネオ・ジオン将校の「ラカン・ダカラン」が主に搭乗し、主人公「ジュドー・アーシタ」が所属する「ガンダム・チーム」らと戦う。終盤では、強化人間となった「マシュマー・セロ」が搭乗する高機動カスタム機「ザクIII改」が登場し、ネオ・ジオンから分裂した「グレミー・トト」派のMSたちを圧倒する活躍を見せる。
当記事では、各派生機についても記述する。
== 機体解説 ==

旧ジオン公国軍の傑作量産型MS「ザクII」の発展型で、純粋なジオン系MSとしてはザクの名を冠する最後の機体。アクシズへと逃亡した旧ジオンの技術者たちが、地球連邦軍の開発したハイザックマラサイをザクIIの正当な後継機とは認めず、本機の開発へと踏み切ったという経緯を持つ〔プラモデル 『1/144 ザクIII』 取扱説明書より〕〔『モデルグラフィックス』1987年3月号より。〕。
ザク最大の特長である高い汎用性と拡張性を持ち、各部に設けられたラッチに多種多様なオプションを装着することが可能。脇部ラッチにはバズーカを装着でき、さらに肩部スパイクアーマーのシールドラッチには、ハンマ・ハンマのシールドを取り付けることが可能だった。バックパックも偏向スラスター装備の標準型をはじめ複数のバリエーションがあり、推力および装甲面に関しては第4世代MSに匹敵する。
武装面ではサイコミュ由来の特殊兵装やメガ・ランチャー級の大出力火器こそ持たないものの、左右フロントスカートに設置されたビーム・サーベル兼用型ビーム・キャノン、顎部メガ粒子砲などの充実した兵装を持つ。主武装には専用設計のライフルが用意されていたが、開発の遅れからR・ジャジャ用の物を代用している〔。その他に右肩部のシールド内側にクラッカー(投擲榴弾)やビーム・サーベルなどを収納している〔。
ほぼ同時期に開発されたドーベン・ウルフと次期主力機の座を争ったが、特に突出した火力を持たない本機は競合に敗れ、少数が生産されるに止まる。劇中ではラカン・ダカランがグレーカラーの本機をダブリンで使用する。これに先立つダカール戦では、戦闘への参加は確認できないものの、迎賓館前に立っている姿が確認できる。終盤にも少数が登場する場面がある。
OVA版『機動戦士ガンダムUC』第7話では、 ネオ・ジオン軍残党「袖付き」の所属機としてギラ・ドーガ用のビーム・マシンガンを装備した機体が登場、白系のカラーリングはそのままでその他の所属機と同様に「袖」が付けられている。また、武装面ではフロントスカートがビームサーベルを内蔵した隠し腕を内蔵した物に、左ショルダーアーマーがザクIII改と同じハイド・ボンブ投下機を内蔵した物に換装されている〔『Febri Vol.23』29頁。〕。
; デザイン
: 直接のデザインを担当したのは小田雅弘〔大日本絵画『GUNDAM WARS II MISSION ΖΖ』84頁。〕。モデラーの視点から、『機動戦士ガンダムΖΖ』テコ入れのために、既存の金型を流用して安価に商品化できる機体群〔双葉社『GREAT MECHANICS 6』40頁。〕(ザク・マリナードワッジなど)と同時期にデザインされた。その中でデザインされたオプション装備のアイデアはザクIII改に使用されている〔。
: なお、ジオニック社に社内研究用に残されゲルググ開発用のトライアルとして使用されていた高機動型ザクII後期型を通称としてザクIIIと呼んでいたが、AMX-011とは別の機体である。この当時の月刊ホビージャパンはモデルグラフィックスとのお家騒動もあり、この機体に否定的なコメントをしていた。



抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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