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PAW法 : ミニ英和和英辞書
PAW法[ほう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ほう]
  1. (n,n-suf) Act (law: the X Act) 

PAW法 : ウィキペディア日本語版
PAW法[ほう]
PAW法 (projector augmented wave method) は第一原理電子構造計算の手法の一つ。擬ポテンシャル法とLAPW法を一般化した手法であり、より効率的に密度汎関数計算を行うことを可能とする。P. E. Blöchlが1994年に発表した手法で、数ある全電子計算手法の中でも新しい。
価電子波動関数はイオンコア近傍では、コア波動関数との直交性を保つために短い波長で振動することが多い。このことは、波動関数を正確に表現するために多くのフーリエ成分(グリッドを用いる手法では細かいメッシュ)を必要とするため計算コスト上の問題となる。 PAW法ではこの問題を、短波長で振動する波動関数を、計算コスト的により扱いやすい長波長で滑らかな波動関数に変形し、この滑らかな波動関数から全電子の特性を計算することを可能とすることで解決する試みである。全電子計算の手法であるため、内核付近の記述や、光学応答の計算に適している。このアプローチは、シュレーディンガー描像からハイゼンベルク描像への転換にある意味で似ている。
== 波動関数の変換 ==
ある線形変換 \mathcal により、仮定上の擬波動関数 |\tilde\rangle が全電子波動関数 |\Psi\rangle に変換されるものとする。
: |\Psi\rangle=\mathcal|\tilde\rangle
「全電子」波動関数はコーン・シャム一粒子波動関数であり、多体波動関数ではないことに注意。イオンコア近傍以外では |\tilde\rangle|\Psi\rangle が一致するようにするため、線形変換を以下のように書くものとする。
: \mathcal=1+\sum_R\hat_R
ここでは \hat_R はある球形の原子 を含む補正領域 \Omega_R でのみ非零であるとする。
各原子の周辺では、擬波動関数を擬部分波により展開するのが便利である。
: |\tilde\rangle=\sum_i|\tilde_i\rangle c_i within \Omega_R
\mathcal は線形な変換であるから、係数 c_i はプロジェクタ関数と呼ばれる関数の集合 |p_i\rangle との内積により表現される。
: c_i=\langle p_i|\tilde\rangle
ここで \langle p_i|\tilde_j\rangle=\delta_ とする。全電子部分波は |\phi_i\rangle=\mathcal|\tilde_i\rangle と書かれ、典型的には孤立原子におけるコーン・シャム・シュレーディンガー方程式の解と一致するように取る。 よって、線形変換 \mathcal は次の三つの量で記述される。
# 全電子部分波の集合 |\phi_i\rangle
# 擬部分波の集合 |\tilde_i\rangle
# プロジェクタ関数の集合 |p_i\rangle
そして、次のように陽に書き下せる。
: \mathcal = 1 + \sum_i \left( | \phi_i \rangle - | \tilde_i \rangle \right) \langle p_i |
補正領域の外側では擬部分波は全電子部分波と一致する。領域の内側では、適当な滑らかな接続関数、たとえば多項式やベッセル関数の線形結合により表わされる。
PAW法は通常、コア状態はイオンのおかれた環境により影響されないとするフローズンコア近似と共に用いられることが多い。事前に計算されたPAWデータのオンラインリポジトリがいくつか存在する〔PAW atomic data for ABINIT code〕〔Periodic Table of the Elements for PAW Functions〕〔Atomic PAW Setups〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「PAW法」の詳細全文を読む




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