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自然七の和音 : ミニ英和和英辞書
自然七の和音[しぜんななのわおん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

自然 : [しぜん]
 nature, natural, spontaneous,
: [しち]
  1. (num) seven 
: [わ]
 【名詞】 1. (1) sum 2. (2) harmony 3. peace 
和音 : [わおん]
 【名詞】 1. (Japanese) On reading 2. Japanese music
: [おと, ね]
  1. (n,n-suf) sound 2. note 

自然七の和音 : ウィキペディア日本語版
自然七の和音[しぜんななのわおん]

自然七の和音は、長三和音自然七度音程(音程比7:4(968.826セント)〔Bosanquet, Robert Holford Macdowall (1876). ''An elementary treatise on musical intervals and temperament'', pp. 41-42. Diapason Press; Houten, The Netherlands. ISBN 90-70907-12-7.〕)を加えた和音である。この自然七度音程というものは、「通常の」〔"On Certain Novel Aspects of Harmony", p.119. Eustace J. Breakspeare. ''Proceedings of the Musical Association'', 13th Sess., (1886 - 1887), pp. 113-131. Published by: Oxford University Press on behalf of the Royal Musical Association.〕 (純正音程では9:5〔"The Heritage of Greece in Music", p.89. Wilfrid Perrett. ''Proceedings of the Musical Association'', 58th Sess., (1931 - 1932), pp. 85-103. Published by: Oxford University Press on behalf of the Royal Musical Association.〕(1017.596セント)、平均律では1000セント(25/6:1)の音程比)よりもやや(約48.77セント、)狭く、「より美しい質の」音程である。この自然七の和音を頻繁に使用するのがブルースやの決定的な特徴となっており、バーバーショップ音楽を行う人はこの和音を「バーバーショップの七度 (the barbershop seventh) 」と呼んでいる。バーバーショップ音楽は純正律で歌われる傾向にあるため、バーバーショップの七度を使った和音は、自然七の和音であると正しく呼べるかもしれない。また、自然七の和音は「ブルース風の」音楽にも広く使われている。自然七の和音は、ギター、ピアノなど平均律に調律されている楽器では演奏できず、代わりに属七の和音で頻繁に近似される。そのため、自然七の和音は属七の和音と呼ばれ、属七の和音と同じ記号で示されることがある(例:ブルース進行における「I7 - V7 - IV7」など)。
自然七の和音をよく耳にする例として、欧米に関しては、現代になり「ハッピーバースデートゥーユー」の歌の最後に歌われようになった「and many more!」というフレーズの最後の「more」が挙げられる。この「more」は、通常は自然七の和音として歌われることが多い。〔Mathieu, W.A. ''Harmonic Experience''. Inner Traditions International; Rochester, Vermont; 1997. ISBN 0-89281-560-4, pg. 126〕
には、「7/4の転回形であるを使用した、極めて良い自然七の和音がある」〔Carlos, Wendy (1989–96). "Three Asymmetric Divisions of the Octave" , ''WendyCarlos.com''.
〕 。
属音上の自然七度音程は、掛留音に使うと主音から四度上の音程がずれてしまうため、掛留音として使わないことが推奨されている。〔Robert Halford, Macdowall Bosanquet, Rudolf Rasch (1876). ''An elementary treatise on musical intervals and temperament'', p.42.〕 例えばハ長調の場合、Gの自然七度上のF(F7+)は、Cの完全四度上のFよりも(27.25セント)だけ低くなってしまう。
==バーバーショップの七度==

バーバーショップの七度とは、を行う人が、やバーバーショップ音楽のパフォーマンスに用いられる短三長七の和音や属七の和音につけた名称である。「バーバーショップ風アレンジを行う人は、曲を『バーバーショップらしく』響かせるには、属七の和音がひとつの曲につき35%~60%含まれていたほうがよいと確信しており、このようにアレンジすれば、非常に最高の気分だと口にする。」〔Averill (2003), p.163.〕
バーバーショップ音楽は、(完全五度へ解決する)ドミナントの機能を持つ短三長七の和音と持たない短三長七の和音の両方が使用され、ドミナントの機能を持つ短三長七の和音がよく連続する()のが特徴である。〔McNeil, W. K. (2005)''Encyclopedia Of American Gospel Music'', p.26. ISBN 978-0-41594179-2.〕
1940年代初頭、バーバーショップ音楽リバイバル期のバーバーショップの歌手は、「意識的に属七の和音と主和音を純正音程に合わせ、両和音に共通する音ができるだけ多くなるようにすることで、『伸びのある歌声』『広大に響く歌声』『強固された歌声』『天使の歌声』と呼ばれる、ハーモニー豊かに響き渡る音を生み出した。」〔Averill (2003), p.164.〕 この行為は、1944年に「Harmonizer」という雑誌の「Mechanics of Barbershop Harmony」というコラムにおいてMolly Reaganにより初めて肯定的に評価されたと思われる。バーバーショップの七度の例として、各音が100Hz、125Hz、150Hz、175Hz(25Hzを基音とした場合の第4倍音、第5倍音、第6倍音、第7倍音)になるよう合わせた属和音では、和音の根音から七度の音が「自然七度」となる。
バーバーショップの七度のボイシングは、通常根音または五度音が最も低い音(バス)になるよう行われる。この密集和声の響きはバーバーショップ音楽の特徴のひとつである。
(バーバーショップの歌唱のように)バーバーショップの七度を純正律で調律した場合は、自然七の和音と呼ばれる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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