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Rk62 : ウィキペディア日本語版
Rk62

Rk 62あるいはヴァルメ62(フィンランド語 "62年式アサルトライフル")は、フィンランドヴァルメトサコ社が製造するアサルトライフルでありフィンランド国防軍の標準的歩兵装備である。
1962年に登場したこのRk62は旧ソヴィエトAK-47の基本構造を踏襲した信頼性の高い銃である。AK-47と同じ7.62x39弾を使用する。最大発射速度は毎分700発。1965年から1994年までの間に350,000丁のRk62(Rk62/76を含む)が製造された。'' "62年式アサルトライフル")は、フィンランドヴァルメトサコ社が製造するアサルトライフルでありフィンランド国防軍の標準的歩兵装備である。
1962年に登場したこのRk62は旧ソヴィエトAK-47の基本構造を踏襲した信頼性の高い銃である。AK-47と同じ7.62x39弾を使用する。最大発射速度は毎分700発。1965年から1994年までの間に350,000丁のRk62(Rk62/76を含む)が製造された。
== 概要 ==
1960年に開発されたRk60と呼ばれる小銃が前身だが、これはほとんどAK-47の内部構造をコピーした模造品ともいえるものであった。金属製のストック、プラスチック製のハンドガード(銃身のみ覆いガス・チューブは覆わない)とピストルグリップ、レシーバー上部後方の照準器等が、AK-47と大きく異なる特徴である(開発段階でのプロトタイプはポーランドでライセンス生産されたPMKS (AK-47)を模して設計されておりカバノキを使った木製ストックが装着されていた)。軍で試験された後、Rk60はわずかに改良されてRk62として正式採用された。
AKシリーズと同様にRK62シリーズは、ボルト・キャリアーに固定されたロングストローク・ガスピストンを持つカラシニコフ流の動作機構により作動する、ガス圧利用式の連射・単射切替式小銃である。回転式ボルトは、2つのロッキング・ラグ(突起)により薬室に固定される。
スプリング式のエキストラクター(抽筒子)は、ボルト先端に2つあるロッキング・ラグの片方に取り付けられている。ボルト・キャリアーのガイドレールの固定突起がエジェクター(蹴出器)となる。ハンマー・タイプの撃発機構、半自動および全自動の発射モードを可能にする引金機構を備えている。連射・単射セレクター(手動の安全装置を兼ねる)は、3ポジションあり、上側が「安全」(引金およびボルト・キャリアーは両方とも機械的に作動しない)、中間(3点の刻印)が連射、下側が(単一の刻印)が単射(ボルト・キャリアーは作動するが引金機構は作動しない様にディスコネクターが働く)である。
Rk62はシリーズはAK-47の設計の改良版であり、AK-47の高性能な派生型であるといわれている。とりわけ精度が高いことで知られ、100ヤードで1インチ以下(1MOA)の集弾が可能であるという。基礎的な射撃訓練を済ませた後であれば、一般人上がりの徴集兵ですらその30%が、射距離150mで的の中心が10cm(10点)の的を用いた射撃訓練で10射100点満点中93点以上を獲得することができる。
ヴァルメト社はライセンス版AK-47の機関部に対し、全てのポイントで設計に改良を加えた。全天候で顕著な信頼性を確保するために十分な程度に設計上の許容差(所謂「遊び」)を確保しつつも、東側共産圏のAKシリーズに較べ設計上の許容差はかなり狭められている。ガス・ピストンは、ガス・チューブ内部でより滑らかな作動を保証することを目的として、ピストン近くに小さな「指」状のパーツを持っており、本小銃固有の精度をさらに向上させる役割を果たしている。
命中精度の高さを確保するうえで重要な点として、レシーバーの冶金品質と銃身の全体的な品質も勿論重要であるが、もう一つの最大の改善点は改良された照準器(サイト)である。L-形の2重開口フリップアップ式後部照門、および前方照星で構成される、調整可能な鉄製照準(アイアンサイト)を装備している。
AKシリーズおよびその派生型の殆どは、後部照門をレシーバー上部のガス・ピストン・ハウジングの上に取付けているが、Rk62では後部照門は、レシーバー・カバー上部後方に配置される。150m(「戦闘照準」セッティング)、300mおよび400mの距離調節目盛を備え600メーターまで調整可能なスライド式照尺の上に後部開口照門機構が装備されている。後部照門は照門取付具の下の取付スクリューにより高さを調整することが出来る。
前方照星(フロントサイト)は、銃身への簡易な装着を可能としたガス・ブロック先端上に、半分覆われた支柱に機械的な精度を増した形で配置され、風の偏流と高さの調整機構を備え野外で兵士により完全に調整可能である。
ハンマー鍛造製の競技グレードのCM銃身の精度も加わり、照準半径は、(AKシリーズの)二倍の470mmに及ぶものである。
また、低レベル光源状況での射撃のために、暗闇で自然発光するトリチウム・ガスのガラス小瓶を使用する。前方照星においては、手動展開可能な折り畳み式支柱(照星と分離して照星取付部に装着される)にトリチウム照明が装備される。後部照門においては、固定式ノッチ照門(ピボット軸のまわりで後部照準アームを180°前に回転させることにより露出される)にある後部照門機構にトリチウム照明が装着されている。使用状態にセットされると、両側に2つのトリチウム・ドットを備えた四角いノッチが配置される形となる。
ヴァルメトRk62およびRk62/76のもう一つ特徴は火炎制退器であり、M16初期型の火炎制退器の大型版に似た、三叉に分かれた火炎製退器と着剣装置を装備している。火炎制退器下部に直接、銃剣突起があり、フィスカーズ・アンド・ハックマン社により製造されるナイフ・スタイルの専用銃剣を装着出来る。専用銃剣はプッコと呼ばれるフィンランドの伝統的クラフトナイフとしても使用できる。有刺鉄線切断のため、火炎制退器にはその縦の切れ込みに沿って鋭い刃があり、火炎制退器に有刺鉄線を滑り込ませ、細い寸法の鉄線ならば鉄線が折れるまで小銃を捻って回転させるだけである。より太い鉄線であれば、火炎制退器に鉄線を挿入し半回転させてから弾丸を発射すれば、鉄線は折れる。これは騒音が出るものの有効な方法である。M16においては、尖った先端が野外で植物にひっかかる傾向があったため、先割れ型火炎制退器は鳥籠型火炎制退器に置き換えられたが、Rk62およびRk62/76においては依然として問題ではあるものの、一方でその鋭い刃は植物等を切り開くのに役立つという側面も有する。
2列装填で30発容量の箱形湾曲弾倉から弾薬供給され、これらの弾倉はAK-47/AKM用の標準弾倉と交換可能である。
なお、弾倉(マガジン)に関する逸話として、弾倉のリップが栓抜きとして利用するのに丁度よく、栓抜き代わりに弾倉を使った新兵が弾倉の給弾機構を壊してしまうことがあったという。似た様な逸話があるIMI ガリルは試作に辺りRk62のレシーバーを参考にしているので、この銃の設計がガリルの栓抜き付きバイポッドという奇妙な代物を世に出すことになった遠因と言える。
メンテナンスのため、レシーバー(機関部)、銃身、ボルト・キャリアー、ボルト、復帰機構、ガス・チューブ、レシーバー・カバー、弾倉といった構成単位へ野外で分解出来る。
RkM62シリーズは全て、工業基準の防錆処理がなされている。
一般に、Rk.62およびその派生型小銃の全ては、北欧の過酷な環境に耐えるように設計された第一級品質の火器である。また、イスラエルにより製造された初期のガリル突撃銃は、ヴァルメト社から購入された機械装置とドキュメンテーションによって製造されたという点は特筆されるべきである。
Rk62は精度信頼性共にきわめて高いことから国防軍兵士の間でも評価が高いが、7.62x39弾は前時代的であるという声もある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「Rk62」の詳細全文を読む




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