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GPGPU : ウィキペディア日本語版
GPGPU
GPGPU(General-purpose computing on graphics processing units; GPUによる汎用計算)とは、GPUの演算資源を画像処理以外の目的に応用する技術のことである〔GPGPU | ビジネスパートナー | 東芝デジタルメディアエンジニアリング株式会社 〕 〔GPGPUソリューション | HPCシステムズはすべての研究開発者に計算力を提供します。 〕。
== 概要 ==

GPUは一般的に画像処理を専門とする演算装置であり、多くの場合、CPUと呼ばれる主演算装置の制御の下で用いられる動画信号生成専用の補助演算用ICである。動画像の実時間内での生成は高負荷な演算能力が要求されるが、その多くが定式化された単純な演算の繰り返しであるためハードウェア化に向いており、GPUを製造している半導体メーカー数社からは、高速なメモリ・インターフェイス機能と高い画像演算能力を備えたIC製品のシリーズがいくつも製造・販売されている。
特に1990年代中盤以降は3D描画性能が劇的に向上し、それに伴いベクトル・行列演算を中心としたSIMD演算機の色彩が強くなってきた。2000年代に入ると、表現力の向上を求めて固定機能シェーダーからプログラマブルシェーダーへの移行が進み、演算の自由度・柔軟性(プログラマビリティ)が飛躍的に増した。そこでこれをグラフィックス・レンダリングのみならず、他の数値演算にも利用しようというのがGPGPUのコンセプトである。

上記の表は 1CPU, 1MIC, 1GPU に限定した表である。なおAMD Radeon R9 295X2やAMD FirePro S10000、NVIDIA GeForce GTX TITAN ZやNVIDIA Tesla K80のようなデュアルGPUソリューションは除外されている。
2015年現在、GPUの浮動小数点演算能力は単精度で8TFLOPSをオーバーした一方で、CPUはサーバー向けでも単精度は1TFLOPS台に留まっている。GPUは構成が単純であるためにCPUよりも集積化の点で有利であることから浮動小数点演算での効率がよく、またGPU専用にローカル接続されたメモリIC (VRAM) とのバンド幅を広く備えるために、CPUと比べて性能比で安価かつ成長の伸び率が高い〔GPGPUのキラーアプリケーションは「グラフィックス」 - @IT 〕。さらにCPUよりも電力あたりの理論演算性能(ワットパフォーマンス、Performance per Watt)が高いのもGPUの特徴である。またGPUの主な使途がゲーム(PCゲーム)と動画再生で、ゲームをしないユーザーにとって余り気味の資源ということもあって注目されている。
2015年現在におけるGPGPU対応のグラフィックスカード(グラフィックスチップ)単体製品(dGPU)としては、NVIDIA社のNVIDIA GeForceおよびNVIDIA Quadroシリーズや、AMD社のAMD RadeonおよびAMD FireProシリーズなどが代表として挙げられる(ただし後述するGPGPU対応APIをサポートするのはDirectX 10世代以降の製品となる)。CPU統合型GPU(iGPU)に関しては、NVIDIA社のNVIDIA Tegraシリーズ、AMD社のAMD APUシリーズ、そしてIntel社のIntel HD GraphicsシリーズなどがGPGPUに対応している。一方、GPGPU専用製品としては、NVIDIA社のNVIDIA Teslaシリーズ、そしてAMD社のAMD FirePro Sシリーズ(旧AMD FireStreamシリーズ)が挙げられ、こちらは科学技術分野のHPC市場向けにも投入されるなど、従来のベクトル計算機からの置き換えを視野に置いた製品展開が行なわれている。
GPGPUアプリケーション開発の環境およびAPIとしては、ハードウェア内部構造自体が汎用性を増したDirectX 10世代の統合型シェーダーアーキテクチャGPUの登場以降、NVIDIAによるGPGPU専用の統合開発環境「CUDA」や、AMDによるGPGPU基盤「AMD Stream」(旧称ATI Stream、そしてによる標準規格「OpenCL」が現われ、GPGPU活用の幅が広がりつつある。
なお、DirectX (Direct3D) はバージョン11でGPUによる汎用演算用のステージであるコンピュートシェーダー(DirectCompute)を、またOpenGLはバージョン4.3で同様のコンピュートシェーダーを導入する〔4Gamer.net ― OpenGLはDirectX 11を超え,OpenGL ESは据え置き型ゲーム機と同等以上に。Khronosの最新動向レポート 〕など、グラフィックスAPIのほうにも従来のパイプラインに加えてGPGPU機能を活用するための変化が現れつつある。
その他、マイクロソフトの「C++ AMP」や、の「」〔PGI GPU用アクセラレータコンパイラ 情報サイト - GPU / GPGPU / CUDA 対応、CUDA Fortran 〕など、DirectCompute/OpenCL/CUDAといったローレベルAPIをバックエンドとしながら、従来のC/C++FortranにおけるOpenMPに近い高レベル並列プログラミング環境を提供するアクセラレータ系ライブラリ・言語拡張も出現している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「GPGPU」の詳細全文を読む




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